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伝え合う
先生が俺の事を好き?
嘘…
「嘘だ……先生が……俺の事……ほんと?」
信じられなくて、俺は先生の顔を見つめ何度も聞いた。
先生は俺の手をそっと握り、その手を自分の口元へ持ってきて優しく口付ける。俺の手に愛おしそうにキスを落としながら何度も何度も小さく頷いた。
「俺は志音を愛してる……どう言ったら信じてくれる?」
「………… 」
泣くなって言われても無理だよ。
「……俺のこと、好き?」
この状況が信じられなくて、それでも嬉しくて、馬鹿みたいに何度も確認したくなる。
「あぁ、好きだよ。ほんとに俺の事、好きになってくれて……ありがとな」
先生はそう言って俺の事をフワッと抱きしめてくれた。
「ほんと……ありがとう志音」
「……先生?もしかして……泣いてる?」
俺の肩に温かい雫が落ちる。
「泣いてねぇよ」
涙声の先生は顔を上げずにそう言った。
俺はそんな先生の背中をぎゅっと抱きしめるとそっと囁く。
「泣いてんなら、キスして慰めてあげるよ?」
俺の言葉に、ふふっと笑いながら先生は顔を見せてくれた。その顔は今まで見たこともないような優しい笑顔、でも頬は涙で濡れていた。
俺は先生の涙の跡にキスをした。
そして先生の頬に両手を添えて、唇を重ねる。
愛おしい。嬉しい。
どきどきが止まらない。
「先生、好きだよ。俺も愛してる…… 」
何度言っても言い足りない。幸せすぎて涙が止まらない。
先生はそんな俺に追い打ちをかけるような事を言った。
「志音、お前が成人しても俺が必要だと思ってくれるなら……その時は、……俺と家族になってくれ」
幸せな涙がどんどん溢れる。
「先生……それって、プロポーズじゃん…」
泣き笑いしながら俺は先生の手を取り丁寧に返事をした。
「ありがとうございます……よろしくお願いします」
end…
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