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嫉妬心と独占欲

墓参りの帰りに志音が雑貨屋に寄りたいと言うので、アウトレットモールに行った。 相変わらず浮き浮きしながら、俺とお揃いのカップを買うんだと言ってあれやこれや物色している姿に自然と頬も緩んだ。でも空いているとはいえ、ここでもやっぱり志音に視線が集まっているのを感じてしまった。 周りの目が気になってしょうがない。 買い物を済ませ、志音の家に向かった。荷物を置いたら、一緒に外食。悠の店の側のイタリアンで飯を食ってから、そのまま悠の店に顔を出そう。俺はこれからの予定をざっと頭に浮かべた。 あれから二人揃っては悠の店に行っていなかった。悠にもちゃんと、志音と付き合うって事になったと報告しないとな。 部屋に着き、買ってきたカップを洗おうと俺に背を向けてキッチンに立つ志音の後姿を見つめる。 やっぱりこうやっていると独占欲が湧いてくる。俺だけの特権。志音の背中に抱きつきながら、昼間のはしゃぐ可愛い姿を思い出して焼きもちを妬いてしまった。 正直に、妬けるという事を志音に伝える。 「俺、デートでこんな楽しくて浮き浮きしたの先生が初めてだよ? やめてよ、そんなこと言ったらさ、俺だって……」 何かを言いかけてから俺の方に向く志音。ギュッと抱きつき、俺の肩に顔を埋め「もっと早くに出会えてたら……」と泣きそうな声でそう言った。 志音も俺の過去に嫉妬してくれてたんだ…… そうとわかったら改めて可愛くて愛おしいと感じた。 俺がしてきた事はもう変えられないけど、信じてほしい。もうお前しか見えないから…… 「ほんとに志音が可愛くてしょうがないよ……」 そう言いながら志音の顔を見つめる。 吸い込まれそうな、少し色素の薄い綺麗な瞳。 頬に手を添え、俺はお前のもんだよ……と心の中で呟きながら優しく優しくキスをした。

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