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ありがとう

艶っぽい瞳でみつめられ、恥ずかしさに顔が火照る。 「志音?……他にも怪我がないか確認させろ」 そう言った先生は、俺のズボンのベルトを外し始めた。 「いや…… そこは何も…… 」 チラッと俺の顔を見て「ほんとに?」と睨んでくる。 「ちょっと触られて、下着の上から軽く噛まれた……」 正直に話すと、先生の顔色が変わった。 「……マジかよ」 そう呟くと、怖い顔で俺のズボンを一気に下げた。 下着の上から俺のそこを手で摩る先生…… だめだよ……そんな風にしたら気持ちよくなっちゃう。 「やめて、先生……」 「は? やめねぇよ。そいつ誰だ? ふざけやがって…… 」 先生の摩ってる手に力が入る。 「んっ……や…… 」 思わず先生の手を押さえてしまった。 「ごめん……やめて、気持ちよくなっちゃう……から…… 」 「なんだよ。あいつらにヤられた時も気持ちよかったのか?」 「そんなわけないじゃん! 酷いよ!」 先生酷いよ。 気持ちいいわけないじゃんか。 先生だから気持ちよくなっちゃうんじゃないか。そんなのわかるだろ! 「ごめんっ、志音……言い過ぎた。わかってるから……もう泣くな…… 」 「……っ気持ちいいのは……陸也さん……だけだもん 」 わかったわかった……と先生は俺を抱きしめてキスしてくれた。 「ごめんな、カッとなった。嫌だったよな? わかってるんだけどどうしても腹が立って……ごめんな」 そのまましばらくの間、俺の事を抱きしめて頭をヨシヨシしてくれていた先生。 ……俺、子どもかよ。 でもやっぱり落ち着く。心地いい。 心地よくて本当に寝てしまいそうになり、慌てて俺は起き上がった。 脱いだシャツを着て、衣服を整える。 「先生、ありがとう。俺これから授業出るよ。その後仕事だから……あの、よかったらうち来てて」 それだけ言って、先生の頬にキスをして俺は教室に戻った。 教室に戻る途中で修斗さんに会った。 「志音君、大丈夫? 手当してもらえた?」 まだ心配してくれてたんだ。 「とりあえず湿布貼ってもらいました……ほんとに修斗さんいてくれてよかった。ありがとうございます」 改めてちゃんとお礼を言った。 「やめてよ〜、たまたま居合わせたお陰だって。俺も助けられてよかったよ。あ、この後の昼飯どうすんの? 一人はよくないよ。保健室行くの?」 「いや、保健室はもう行かないです……学食行こうと思ってたんだけど」 そう言ったら、竜太君や康介君と一緒に食べるから志音もおいでよって誘ってくれた。 気にかけてもらえて嬉しかった。 その日の昼は修斗さん達と一緒に屋上で過ごした。 修斗さんは俺が襲われた事には触れずにいつも通り接してくれた。 修斗さんの気遣いに胸がきゅっとあつくなる。 ありがとう……

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