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愛の爆弾4
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は、鼻唄歌ってやがるぜ!
どうしたんだろう?こんな青天の霹靂みたいな事。
でも、キッチンに立つ浩志………
か、かっこいい。
後ろ姿だけでカッコイイとか羨ましいよ。
手際もいいし。作れるんだなあ。
じゃあ、何で今まで作らなかったのかな?
良く考えれば家事出来るのは当たり前だよな。
互いに1人暮らしだったんだし。
出来て当たり前かあ………
そう考えたら心が少しションボリしてしまった。
だって、何も出来ないと思ってたから。
俺がいないとダメだって、勝手に思ってた。
世話を焼いていないと、ダメだって………
何でも出来るんだ、浩志。
俺がいなくても。
……………俺のばか!めっちゃ暗いやんか!
でも、そうなんだもん。色々出来て欲しくない。
食べているアイスの味がしない。
「ミナミ、出来たぞ」
浩志に名前を呼ばれて顔を上げた。
優しい笑顔で俺を手招きする。
「う、うん」
テーブルについて、出された料理を見つめる。
美味そう………
フワフワとろとろのオムライスとサラダ。
見た目も美味しそうでスプーンをフワフワしたタマゴに突入させて、1口食べる。
あー!くそ!美味い!
「美味いか?」
ニコッと笑う浩志。
「美味い」
素直に答えると凄く嬉しそうに笑って、
「そっか良かった!」
なんて頭を撫でてくる。
あー、もう!浩志のばかやろう!
さっきと違うのでモヤモヤが心に芽生える。
何でも出来やがって!
俺はこんなフワフワとろとろなオムライスとか作れないし!
もしかして、浩志……俺が作る料理我慢して食べてたのかな?
そんなマイナスが心を支配してきて、勝手にへこむ俺。
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