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第2話 不名誉なあだ名の理由2(西尚親)
「ほら、大人しくしろよ。気持ちいいの、好きだろ」
ずるっとズボンを下ろされる。さっき彼が言っていたように、俺は彼にとってはオナホールらしいので、いつもズボンとパンツだけを下ろしただけのみっともない格好で犯される。愛の営みでもなければ、当初のセックスフレンドですれない気がする。
本当に、彼を気持ち良くさせるだけの穴だ。
──尚親くんなら、幾らでも相手がいるだろうに……。
抵抗しなくなった俺に気を良くしたのか、鼻歌でも歌い出しそうなくらい上機嫌な様子で俺のパンツを脱がせにかかる。
もちろん、前戯などない。でも、いきなり挿 いる訳がないので、いつも乱暴にではあるが慣らしてはくれる。ローションを持ち歩いているのはどうかと思うけど……。
「痛っ……いたいって……」
いきなり乱暴に指を二本、尻の小さなすぼみに突き立てられたかと思うと、隙間からローションを流し込まれ、ぐちょぐちょと派手な音を立てながら掻き回される。
捩じ伏せられたまま、尻だけ上げるような情けない格好で、下半身を好き勝手に弄くられているにも関わらず、結局気持ち良くなっちゃう自分が嫌だ。
「ああ゛?おい……お前、これ……」
「え?何……ひぃ!あっ?」
何だか穏やかでない声が聞こえたかと思うと、俺の中から指が抜かれぐるりと180度回される。向かい合わせの状態になると、無言のまま今度は太ももをわしづかまれ、まんぐり返しならぬちんぐり返しの格好にさせられる。大事なところが無防備にさらされた状態だ。
「なに?尚親くん……こわいんだけど」
俺の声が聞こえないのか、じっと俺の股を凝視しているが、俺から見えるのは情けなくぷらぷらしている自分の息子のみ。今更そんなモノを見ているわけもないだろうが……。
チッという舌打ちが聞こえたかと思うと、股間に程近い内股に激痛がはしった。
尚親くんが、俺の肉に噛みついている……。そういう性癖の人種もいるようだが、彼は違う。違うはずだ。乱暴ではあるが、こんなカニバル的なことはなかった。
柔らかい肉に歯が刺さる感覚、もしかしたら皮を突き破っているかもしれない。確実に出血してる。しかも、その血はじゅるじゅると吸われている……。
吸血鬼?尚親くん吸血鬼だったの?
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