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第4話 不名誉なあだ名の理由4(西尚親)

 俺のつぶやきはきれいに無視され、ローションで慣らされた秘所に彼のモノが押し当てられる。それだけできゅんきゅん反応し、先っぽを刺激してしまっていることが自分でもわかる。 「厭らしく吸い付きやがって!なにがやめたいだ、このクソビッチ!」  苛立ちにまかせて、乱暴に挿入すると馴染むのを待たずに揺すぶられる。俺も激痛だが、こんなの尚親くんだって痛いはずだ。 「痛いってば!もうやだっ。抜いて!やめて!」  悲鳴のような声を上げて頼むが、意地を通すように無理なスラストは続く。痛みにすっかり萎えてしまった可哀想な俺の息子が、律動に合わせてぷらぷらしている。なんて情けない……。 「痛くしてやってるんだよ。ずたずたにして、俺以外に股を開けないようにしてやる」  いや、あんた……。ずたずたの俺のアナル挿れるつもりなのか。でも、正直、独占欲ととれる言葉が嬉しい。与えられる痛みもその独占欲からきているのなら、耐えられるくらい。  うん……無理だ。 「わかった。もう、尚親くん以外とはシない。だから、」 ──もっと優しくして。  そう言うと、尚親くんはピタリと動きを止めた。 「お前にそんなことできるのかよ?」  疑惑の目を向けられるが、さっきからこの人は俺を何だと思っているんだ?  そもそも、恋人がいるわけでもないし──好きな人ならいるけど──俺とエッチしたい人なんていないんだよ。  あの人だって、本命の恋人がいるんだ。突然襲ってくるのなんて、尚親くんくらいだ。本当はちゃんと付き合って、愛情たっぷりのエッチをしたいけどね……。 「尚親くんこそ、別に俺じゃなくてもいいんじゃないの?」  独占欲に舞い上がっちゃったけど、この人いっぱいセフレいるんだった。独占欲というか、所有欲だろうか。全部俺のもの。みたいな? 「ふん。当たり前だろ。でも、」  俺の問いに馬鹿にしたように鼻を鳴らすと、ずいっと顔を近づけ、唇ぎりぎりのところでささやく。 「身体の相性は、お前が一番いいかもな」  吐息が俺の唇をくすぐり、このままキスをされるのではないかという期待に、俺の中にいる尚親くんをつい締め付けてしまう。そんな俺の反応にまた馬鹿にしたように笑うと、数センチ先にあった唇は離れていってしまった。  いいんだ。ファーストキスはちゃんと付き合った人とするんだから。 「しょうがねえな、今日は特別に優しく抱いてやるよ。マーキング野郎に負けないくらいな」

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