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幕間:マーニャの暴走日誌※―1―

おいおいおい……。 いきなりおっぱじめるつもりか!? 二人の様子が気になって岩陰から様子を伺っていたが、妙な雰囲気になってきた。 ヒリトのやつは俺が見ている事に気づいているだろうに……。 あいつらの初夜も……盗み聞きしていたが、今度は簡単に覗き見も出来る状況。 考えてみれば、王の初夜は教会の立ち会いの元、行われるんだったか。 見られながらやるのに抵抗は無いってか? ちらりと覗き見ると、 俺もユーイチにさんざんイタズラをしてきたが、リヒトにキスされただけで、俺には見せた事のない蕩けた甘い顔。 くっそぉ〜やっぱり可愛い!! 股間がキツくなる。 二人の幸せは願うが……リヒトめ……。 岩に手をついて、バックからリヒトに突かれているユーイチの顔が真正面に見える。 俺に気づく余裕は無さそうだ。 突かれる度に漏れ出る、艶を含んだユーイチの声が耳に染み込んで、俺はいつしか、自分のモノを慰めていた。 「あ、あ、あ、も……もぉ出ちゃうっ!!」 くっ!俺もいきそうだ………………。 「やっ!激しっ!あっ、あぁっ!やあぁぁぁっ!」 ひときわ高いユーイチの声につられるように、俺のモノも精を吐き出した。 吐精した倦怠感と、ユーイチの乱れた姿を見ながら自慰をした罪悪感と、ユーイチは俺のものにはならないという虚無感と……。 いろんな感情に急かされてその場を後にした。 全く……二人の事を思って身を引いているのに、あんなものを見せられてはたまったもんじゃない………。 次の日、何もする気が起きず、一人で洞窟の中で寝ていた。 ユーイチの気配を感じて目を開ける。 姿も気配もユーイチだが、何かが違う………。 「ねぇ……ユミルさん、昨日の俺どうだった?」 ユーイチが俺の体の上に乗っかってきた。 「昨日?何の事だ?」 ユーイチがズイッと顔を近づけてくる。 「もぉ!ユミルさんたら、そうやってとぼけちゃってさ!見てたんでしょ?俺とリヒトがエッチしてるの………」 こいつは誰だ? ユーイチがこんなこと言うはずがない。 意識を集中させて観察する。 ふと、鼻先にふわりと甘い香りがした。 ………こいつは……。 「ユーイチ、花がこう……傘みたいな、毒々しいピンクの花の匂いを嗅いだか?」 「?ショッキングピンクの百合みたいな花は見たよ?……そんな事より、体が熱くて、疼いて、リヒトが森から帰って来るまで待てないの………ユミルさんのちょうだい?」 大人しそうな顔して、とんでもないことを言いやがる……。 ユーイチの見た花は恐らく『サキュバスの花』匂いに強い催淫効果のある毒をもつ。 しかし……サキュバスの花は女にしか効果は出ないはず……受ける側って事か? 解毒はその体に他人の精液を受ける事、すぐに解毒しないと、淫夢に捕らわれ目覚めなくなる。 ………いつ戻って来るかわからないリヒトを待つ余裕はないか? ……………これは、治療だ。 自分に言い聞かせて、目の前の禁断の果実へと手を伸ばした。

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