8 / 82

第6話

RRRRRR…… 電話の呼び出し音が響く 「ケホケホッ」 (あー出ないかな……) 「はい。もしもし和田です。」 「あ、和田先生お久しぶりです。侑舞です。今って大丈夫ですか?」 「あー!侑舞くんか!大丈夫だよ〜どうしたの?」 (この人絶対誰からの電話か確認しなかったな) 「あ、えっと…ゴホゴホッ」 「大丈夫?咳してるし風邪でも引いた?」 「うん、実はそうなんです。だから先生に診察してもらいたいんですけど……今日時間大丈夫ですか?」 「もちろん大丈夫だよ。待ってる。」 「ありがとうございます。今から向かいます。」 和田先生との電話を終了し呼んでいたタクシーに乗り込み病院に向かった。 タクシーに揺られておよそ30分で病院に到着した。 タクシーに揺られている間も体調はどんどん悪化していた。 (はぁー。身体重い。フラフラする。) 病院に入ったらすぐのところに和田先生が待っていた。 そして俺の様子を見るなり眉間にしわを寄せた。 「思っていたより状態がよくなさそうだね。熱も高そうだし……。とりあえず診察室に行こうか」 俺は先生の言葉に黙って頷き後をついていった。

ともだちにシェアしよう!