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第6話
RRRRRR……
電話の呼び出し音が響く
「ケホケホッ」
(あー出ないかな……)
「はい。もしもし和田です。」
「あ、和田先生お久しぶりです。侑舞です。今って大丈夫ですか?」
「あー!侑舞くんか!大丈夫だよ〜どうしたの?」
(この人絶対誰からの電話か確認しなかったな)
「あ、えっと…ゴホゴホッ」
「大丈夫?咳してるし風邪でも引いた?」
「うん、実はそうなんです。だから先生に診察してもらいたいんですけど……今日時間大丈夫ですか?」
「もちろん大丈夫だよ。待ってる。」
「ありがとうございます。今から向かいます。」
和田先生との電話を終了し呼んでいたタクシーに乗り込み病院に向かった。
タクシーに揺られておよそ30分で病院に到着した。
タクシーに揺られている間も体調はどんどん悪化していた。
(はぁー。身体重い。フラフラする。)
病院に入ったらすぐのところに和田先生が待っていた。
そして俺の様子を見るなり眉間にしわを寄せた。
「思っていたより状態がよくなさそうだね。熱も高そうだし……。とりあえず診察室に行こうか」
俺は先生の言葉に黙って頷き後をついていった。
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