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第7話

和田side 11時を少し過ぎ、午前の診療がひと段落してきたところで自分の携帯が鳴った。 いつもの癖で誰からなのかを確認することなく電話に出た。 「はい。もしもし和田です。」 すると聞こえてきたのはよく知った声だった。 「あ。和田先生お久しぶりです。侑舞です。」 そのあと話を聞いていると、どうやら風邪を引いたらしく診察してほしいとのことだった。 電話の最中に結構咳をしていたのが気になった。 (それにしても侑舞くんが病院に来るの久しぶりだなぁ…。ここ最近は体調がそこまで崩れることも減ったからな。) そんなことを思いながら侑舞くんの到着を待った。 最初は診察室で待っていたが俺につなぐのも面倒だろうと思い、病院の入り口を入ってすぐの所で待つことにした。 暫く待っていると侑舞くんがやってきた。そしてその顔を見て思わず顔を顰めた。 (結構熱も高そうだな……) 「思っていたより状態がよくなさそうだね。熱も高そうだし……。とりあえず診察室に行こうか」 そう言って歩き出すと侑舞くんも俺の言葉に無言で頷きついてきた。 (肺炎とかになってなきゃいいんだけど。) どうであれ対応は早いに越したことはないので診察室へ急いだ。

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