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第25話

(思っていたより高いな。) この高さなら確実に死ねるだろう。 そう思い身体を前傾に傾けた時だった…… 突然誰かに腕を引っ張られ、反対側へと戻されてしまった。 「お前何やってんだ!死ぬ気か!!!」 という怒鳴り声とともに。 まさか人が入ってきていたとは思っていなかった侑舞はその怒鳴り声に思わず振り返った。 するとそこにいたのは20歳ぐらいの若い男だった。 (兄さんと同じくらいかな?) そんなことを思うと同時に、また死ぬことができなかったことに対する感情が湧き上がってきた。 (なんでみんな邪魔するの?) 気づけば侑舞は涙を流しながらその男に叫んでいた。 「何でみんな俺のことを助けるの?何で死なせてくれないんだよ!」 すると男から返ってきたのはまさかの答えだった。 「ねぇ、逆に聞くけど何で君は死にたいの?」 まさか質問が返ってくるとは思わなかったので反応が遅れた。 「俺のせいでたくさんの人に迷惑かかるし、幸せになれない人がいるから。」 すると俺の答えにその人は言ったんだ 〝生きるってそういうことだろ。迷惑をかけずに生きてる奴はいない〟 と。 そのあとも、あーだのこーだのと言い合っていると男は突然俺のことを横抱きして歩き出した。 俺は当然のように暴れたが、落ちるから大人しくしろと言われ、体力もいい加減限界だったのでその男に体重を預けた。 (死のうとしてたはずなんだけどな……) そう思いながらも一度思い出した体調の不調が無くなることはなく、大人しくその腕の中で揺られていた。

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