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第37話

ひとしきり笑った後、真面目な空気へと変わった。 「で?和田ちゃんがわざわざこの時間に、しかも迷惑になることも分かっている上でかけてきたってことは、侑舞くん関連?」 「さすがですね。その通りです。やっぱ姫ちゃん先生にはかないませんね。」 「おい、姫ちゃん先生って呼ぶんじゃねーよ。」 「口悪いですよ。じゃなくて、本題に行きましょうよ」 「お前のせいだわ!いつ呼ばれるか分からないんだから早く話進めちゃってー。」 また話が逸れはじめたところで、今度こそ本題へと移った。 「侑舞くんなんですが、今日病院の屋上から飛び降りようとしました。ギリギリで湊君の友人が見つけてくれて未遂で済みましたが。」 「そっか。今日は何?定期健診かなんかだったの?」 「いえ、風邪ひいたみたいだから診察してほしいということで病院に来たんです。結局肺炎でしたけど。」 「肺炎か~。じゃあ入院になったのか。」 「はい。気管支が元々弱いですし、念のために。」 「なるほどね~。なんとなくそうなった経緯が分かったわ。」 「え?」 姫宮の反応に和田は驚きを隠せなかった。 「え?ってなによ。私一応侑舞くんのカウンセリングやってたんだけど?」 「あ、たしかに。」 そう言われてみればそうだ。2年前、侑舞が卒業するまでの間、精神面のケアをしていたのは姫宮だった。 「まぁ、あくまでも私の憶測の話にはなるけど。」 そういって姫宮は話し始めた。

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