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第46話

翌朝ーー 「んー…………」 (なんかお腹辺りが苦しい。) お腹辺りに重みを感じ、侑舞は目を開けた。 体は依然怠く、動かすのがかったるかったので、視線だけ自分のお腹の方へと向けた。 すると視線を向けた先には、椅子に座ったまま自分に覆い被さるようにして眠っている兄の姿があった。 (あれ?まって、どういう状況!?) 侑舞は今の状況が全く把握出来なかった。 (えーっと、屋上で飛び降りようとして、誰かに止められて、無理やり横抱きにされて…………) そこまで思い出して、侑舞は横抱きにされてからの記憶がないことに気づいた。 (⋯⋯ん?まさか俺寝ちゃった感じ!?うっそだろ!?いや、でも記憶がないってことはそういうことだよな!?) 1人でパニックに陥っていると、お腹のあたりにいる兄が動いた。 「うーん…………」 眠いのか、目を擦りながらこちらを見た。 すると突然お化けでも見たような顔で叫んだ。 「え?えーーーーーー!!!!?」 その大声に、侑舞はダル重い身体を無理やり起こし、兄の口を塞いだ。 「ちょっ!!!ここ病院だから!お願いだから静かにして!!?」 「だって、だって!侑舞が起きてるんだもん!」 「だもん。じゃないから!可愛くいってもダメなもんはダメだから!」 「はいはい、分かったよ。えーっと、とりあえず和田先生を呼ぼう。」 そう言って兄さんはナースコールを押した。

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