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第48話
湊side
眠っている侑舞を見ていたら、自分も眠くなってしまい、隣のベッドを使っていいよと和田先生が言ってくれたので、ありがたく寝かせてもらうことにした。
そしてしばらく眠っていると、電話の着信音が聞こえてきて目が覚めた。
まだ頭が覚醒していなかったので、とにかく切れてしまう前に電話に出ようと、誰からなのかを確認せずに電話に出た。
すると電話をしてきたのは碧海で、侑舞の状態と見舞いに行っていいかを確認するための電話だった。
とりあえず目が覚めた旨と、来てもいいが今はまた眠ってしまっていることを伝えた。
すると、行くだけ行くと返事があり電話がきれた。
侑舞の傍に行くと、電話の音と話し声で目が覚めてしまったようで、眠そうに目を擦りながら「誰?」と聞いてきた。
そんな侑舞の頭をなでながら、友達からこれから病院に見舞いに行くっていう電話だよ。と答えた。
「そっかー。誰か来るなら起きなきゃね。」
そう言い起きようとする侑舞をすぐに止めて
「起きなくていいよ。来たら起こすからまだ寝てな。俺は友達を迎えに下まで行ってくるから、何かあったら俺に連絡するか、ナースコールしてね。」と伝えた。
侑舞は「んー。分かったー」とだけ答えると、また眠りに落ちていった。
俺は侑舞が深い眠りについたことを確認すると、碧海を迎えに入口へと向かった。
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