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第50話

その夜は何だかんだで今日の出来事のことを思い出してしまい、なかなか眠りにつくことができなかった。 そこでふと別れ際に湊が言ったことを思い出した。 (お礼ねー⋯⋯。特になんか欲しいわけでもないしな。) あーでも弟くん、えーっと侑舞くんだったか?彼とは少し話がしてみたいな。 どうせ他にしてほしいこととか思いつかないし、それにしよっかな。 湊に言われた今日のお礼の件は、弟君と食事にでも行かせてもらうことにしよう。 そう決めた碧海は、ようやく襲ってきた眠気に抗うことなく身を委ねた。 翌日。碧海が起きたのは昼頃だった。 (やっべ。普通に寝過ごした。) とりあえず湊と湊の弟のことが気になったので、連絡をすることにした。 湊によれば目も覚ましたらしいので、見舞いに行くことだけ伝え通話を早めに終えた。 手早く身支度を整え家を出ようとしたところで、先輩に連絡を入れなかったことを思い出し、慌てて電話をかけた。 するとやはり行くとのことで、迎えに行くから昨日別れたコンビニで待っていろと言われた。 その後やってきた先輩の車で病院へと向かった。

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