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2月3日の夜。-3
……ま、マジかよ……やべぇ……
先程から隣で繰り広げられる声など気にならない程、俺はこの後快楽に酔いしれてしまっていた………
イケメン猫達に半ば強引に誘導され、小太郎と共にテーブルへと着く。
天井には煌びやかなシャンデリア。床には高級そうな深紅の絨毯。革張りのソファ。ガラステーブル。
テーブル毎にパーテーションで仕切られている。プライベート空間が保たれ、他の客の姿は見えない。
「……大丈夫、かな」
不安気な表情を見せ、小太郎が店内をキョロキョロと見回す。
「悪ぃな。……ちょっとだけ飲んで直ぐ出ようぜ」
「……うん……」
俺が笑顔を送ると、小太郎は少し安心したのか口の端を少し上げて見せる。
そして肩が触れそうな程近くに寄り、俺に見える様にメニュー表を広げてくれた。
……やっべぇ、近い近い……顔近い……
あー、小太郎の睫毛長ぇな……
髪サラッサラだし、良い匂いするし。
唇なんてぷるっぷるで柔らかそうだし、ほっぺふにふにさせてぇー……!
「どれにする?」
更に身を寄せ、小太郎が上目遣いで俺を見上げてくる。
「……これ、どんな味がするのかなぁ」
うる艶の唇が、小さく動く。
……ちょっと。あとちょっと俺が寄せればすぐじゃん……
寄せ………ってバカ。
抑えろ、俺。
堪えろ……堪えるんだ!
「そうだな……」
小太郎からメニュー表を取り、小太郎から少し距離をとる。
……あー、不味いぞ
俺のボルテージが、上がったまま……
「あっ、僕にも見せてよ」
そう言って小太郎が、俺の太腿に両手を載せる。
「………!」
マジかっ……
その手をスルッと内腿へ滑らせながら、小太郎が身を乗り出して更に顔を近付ける。
くっそ、無意識に煽りやがって。
この天然……!
もうどうなっても知らねぇからな……っ!
その距離と誘惑に堪えきれず、俺は小太郎の肩に手を添え、顔をスッと寄せた。
「……はーい、お待たせぇ♡」
唇が触れる寸前。
パーテーションから、ひょっこりと二つの顔が現れた。
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