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捜し人 6
駅へ向かう一行は途中食料を買う為に店に立ち寄った。
「取り敢えずパンとフルーツがあれば生き延びられるかな?」
「俺は食えれば何でもいい」
食に拘らないアディに呆れ顔のフランは適当にパンとリンゴを買い駅へ向かう。
汽車を初めて見るシュリは目を輝かせてふらふらと勝手に違う方向へ行こうとするのをフランが制止する。
気が付くと興味のある方へ行ってしまう為にフランは手を繋いで歩いた。
「ったく、幼児かお前は!?」
まるで幼子のように行動するシュリにアディは呆れて溜め息を着いた。
「だって外に出ることなんてほとんど無かったから………」
今まで自由に外に出たことが無く、外の世界をまるで知らない彼は見るもの全てが新鮮でつい、色々な所に行きたくなってしまう。
怒られてシュンとなってしまったシュリに二人はこれ以上何も言えなくなった。
それから汽車に乗り込みシュリは暫く外を眺めていたが、次第に眠くなり窓に寄り掛かりながら深い眠りに着いた。
__あれはいつだっただろうか?
『シュリ、またここにいたの?』
木に登り綺麗な青空を見上げていたシュリに木の根元から彼が語りかけてくる。
『だってここに来ればミルドに会える!!』
そう答えると彼はそうか、と口許を弛めた。
「__リ、シュリ」
「ん……?」
記憶が途切れたかと思ったら遠くから誰かが呼ぶ声がする。
「起きて。着いたよ」
目が覚めたシュリはミルドとの懐かしい日々の夢を見ていたのだと気付いた。
フランに促され外に出るとあの時と同じ青い空が見えた__
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