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第20話 What the hell!
どこからか革紐まで出てきました。もう怖いしかありません。
ええ、ひたすら怖い。ただそれだけです。
「あの……それは…どうするんですか?」
あ、通じないですよね。通訳さん、どこへ行ったのでしょうか本当に。
あっという間に革紐で左右の脚をそれぞれ曲げた状態で縛られました。もう両手は万歳で、脚は曲げて固定されています。
カメラの前に晒された姿は想像だにしたくありません。
「嫌、痛いです。い…た、やめ、止めてください」
体重をかけられ、左右に無理に脚を開かれて泣きながら抗議してみました。
準備はしてきたと言っても、もうしばらく時間が経っています。無理には突っ込めないですから。止めてください……。
何を言われてるのかわからない相手にどう対処すれば良いのでしょうか?
ぐいっと上から押さえ付けられて、無理やり口づけられました。香月さんの目の前です。これ以上は嫌です。そう思った瞬間に顔を思いっきりそらしてしまいました。さっきまで平気だったはずですが、どうしたのでしょう。
"What the hell!"
何か英語で叫ばれて、顔をぐっと固定されました。
ええ、毎回の事ですね。今回もまた無理やりという、流れになってきています。僕は常にこうなのでしょうか?たまにな単なる楽しい作品に出演ってないのでしょうか。
あれ……僕はいつからこちら側の人間になったのでしたっけ。
もう悲しいやら、情けないやらで涙が出てきました。そうしたら腕を組んで見ていたはずの香月さんが、なぜかつかつかと近寄ってきました。
僕に優しく微笑みかけると、その外国人の方をぐっと力強く横へ押しやりました。
「香月さん?」
抱きつきたい気持ちになりましたが、両手は拘束されていました。
頬をつたう涙に優しく香月さんが口づけてくれました。
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What the hell! [意味: どういう事だ!]
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