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第21話 Mine
"He's mine"
香月さん、英語も話せるのですか?素敵です。
これなら僕にも分かります。「俺のものだ」とてもシンプルで嬉しい一言です。
これからもずっと、「俺のものだ」と、言ってくださいね。
「将生、駄目だよ。俺以外の相手を受たらね。焼きもち妬いてしまうだろう。今日は見てようと思ったけれど……。あまりに悲しそうな顔するから堪らなくて」
本当に両手を固定さていなければ、抱きつきたい気分てす。
「香月さん、これ外してもらえますか?」
すぐにでも飛びつきたくて、香月さんにそうお願いしてみました。
「まだだよ、お仕事はきちんとやろうね」
立ち上がると、くだんの外国人さんと話しているようです。それから監督のところに行って簡単に説明しているみたいな様子です。
交渉成立でしょうか。そう思っていたら、似たような顔二つ並んで、どちらも微笑んでこちらを見ています。
僕はすっかり置いてけぼりで、萎えてしまっています。本当に情けない格好でさらされたままなのに何の説明もやはりもらえないようです。
これは……どう言う状況でしょうか。
香月さんはベッドの端に腰かけて、頭を両手で頭を包み込んで優しく口づけしてくれました。その時になぜか……つつと、長い指が下から入ってきました。予定外の物が体の中にいきなり入ってきて、身ががびくんとが跳ねてしまいました。
香月さんの両手は……あれ?と言うことは?
何故か、僕の身体を弄る手は合計四本です。
目の前には香月さんの綺麗な顔。う本当にただ眺めているだけで幸せ……あ、あれ?なんだか違う熱が下半身からあがってきます。いつの間にか内壁を弄る指は増えていて、ばらばらと気持ちの良いところを探っているようです。
声を出したくても口は香月さんに塞がれていて、呼吸まで苦しくて意識が飛びそうになっています。
香月さんとのキスは甘くて、頭の中まで痺れています。もう何でも大丈夫、そんな気がします。すっと腰が持ち上げられると圧がかかり、香月さん以外のモノが入って来ました。その感覚さえうすぼんやりしています。
香月さんの手は身体を優しく滑り、気持ちも身体も溶かしてくれます。これではあっという間に終焉を迎えそうです。
香月さんは僕の表情をよく見ていて、タイミングよく追い上げてくれます。二度目の絶頂の後、自分の身体がまるで人の物のように遠く感じました。
もう意識が飛びそうと思った瞬間に身体の中で何かが弾けたのが解りました。あ、ようやく解放してもらえるとそう思いました。
「将生、交代ね。最期は俺でイって欲しいから」
はい、交代ですね。え……交代…ですか?まだ終わりは見えないのでしょうか。
香月さんが優しく微笑んでいます。その笑顔にどうでもいいかなと思えてきました。香月さんに手を伸ばしたい、思いました。つながれていたはずの両手はいつの間にか解放されていてしっかりとしがみつくことができました。いつ手錠が外されたのかえ知りません。
もう身体も頭も溶けています。それでもなぜか今、幸せです。
[英語編 おしまい]
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