30 / 122

第30話 スカート

 「将生、可愛いね。今度その格好でデートしようか」  香月さんに耳元で囁かれました。これってもしかしたら、本当に誘ってくれているのかもしれないとドキドキしています。  ベッドに腰掛けて、香月さんを見上げるとなぜか余計に心臓が速くなります。こんな格好じゃ誰も僕だとは気が付かないでしょう。  セーラーのスカーフをスルスルと外されていきます。  シュッと言う音がして襟元からスカーフが抜けました。  いつもと違う状況にのせいか、小さな音にも反応してしまいます。セーラー服の上が下からめくりあげられ、平らな胸が晒されました。レースのキャミソールもするりとたくし上げられました。  指先で胸の突起をくにくにと弄られ背中を何か変なものがはい回るような気分になります。もう気持ちいいのか悪いのか……あ、気持ちいいです。  「ぁ、あっ」  「将生、もっと可愛い声を聞かせて」  「ん、んっ、あ……や」  押し倒されて、自分が女子じゃないことを知りました。いえいえ、分かってはいるのですけれどね、つい勘違いそうでした。だって、あらぬところが浮き上がっているのがわってしまいました。これ、恥ずかしいです。  「将生、スカートが持ち上がってるね」  自分が一番分かっている事をあえて指摘されて、恥ずかしく真っ赤になってしまいました。そうすると「可愛い」と言いながら、舌の先で唇をなぞられました。  離れて行きそうなその舌先を追いかける様に自分の舌を差し出すと絡んだところから銀色の糸がひいています。  「あぁぁあ、んんんっ」  いつの間にかめくり上げられたスカートの下から伸びた手が内腿を撫でていた。  「もう下着濡れてるよ」  わざと指摘してくる意地悪な香月さんの余裕のある笑顔が、悔しくてしかたありません。  香月さんも、もっと乱れてくれたら嬉しいのに。手を香月さんのズボンの膨らみに這わせました。そこは十分な硬度を持っていて僕を欲しがってくれているのが解ります。なんだか嬉しいですね。

ともだちにシェアしよう!