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第58話 シャクトリムシ

    楽しそうな顔をした香月さんは、今度は他のおもちゃを手に取っています。 「これって自走するんですか?動きがまるでシャクトリムシみたいですね」 ごにょごにょと動くおもちゃに驚いて、つい大きな声を出してしまいました。  「ん?気持ち良いと思うよ」  香月さんは、そう言うとぐるんと僕をひっくり返しました。  「写真のインパクトがある方がいいからね。はいっ両手ついて」  えっ!と言う間もなく四つん這いにさせられました。こんな格好正直、親の前でもした事ありませんが……。いえ、はいはいの時以来でしょう。  これ、きっと世の中に出回るんでしょうね。もうお婿にはいけない体になってしまいました。  「こっちが先の方が、いいんじやない?」  監督の声がします。見えない状況で本人無視で話が進んでいく展開にはもう慣れました。でも何を先にって……。  いくつおもちゃってあるのでしょう?    「ひゃっ!」  思わず声が出てしまいました。いつも突然すぎます。  「あれ?温めておいてもらったのにな、冷たかった?」  いえ、突然ローション垂らされて驚いただけです。  「結構細いから慣らさなくても入るよね。」  元々出口だったところは最近なぜか入り口です。もうすっかり諦めると言うことを覚えました。  「んぁぁああっ……」  中で蠢いていて、もう……もう。身体が自分の思い通りになりません、自然と仰け反ってしまっています。  ……香月さん、最後はちゃんと熱を受け止めてくださいね。

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