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Fourteen(4)

 リュカからの報告によると、西側の地下通路にあったあの装置のことを、権威たちも知らなかったようだ。 『頼みの綱はユーリのみだけれど、いまの状態から言ってもとても頼めそうにない。史上最高に体調が悪いというのは、どうも本当みたいだね』  リュカが心配そうな声色が聞こえてくる。 「大丈夫なのですか?」  二コラが心配そうに尋ねると、リュカが溜息を吐いた。 『大丈夫だって強がっているけど、夜もほとんど眠れていないみたい。ずっと魘されているってエドが言っていた』  地下街に潜伏していた時と同じようだ。ミカエラとエドが交代で様子を見ていると教えてくれる。 『ドン・フィオーレにも聞いてみたんだけど、彼は『たぶん同族以外に触れられたくないだろうから、頼むなら准将殿に頼んだほうがいいよ』って言っていた。それを伝えたら、ミカエラはなにを考えているのか、食事が摂れていれば問題ないとしか言わないし』  リュカがぼやくように言うと、アレクシスが白けたような笑い方をした。 「典型的なオレガノの判断っすわ。人間でも動物でも、食事が摂れないのはガチで調子が悪いとき、そうじゃなけりゃ空腹感から自然と食事を求めるようになるっていう」 『ああ、そういう? 端的にそれしか言ってくれないから、よくわからなかったんだよ。  それに、食事が摂れていると言っても、最近は朝食にも顔を出さないとパメラちゃんがそりゃもう心配してさ』 「頭を使いたいときにはあまり食事を摂らなくなるタイプなので、地下通路の対策を練っているのかもしれません」 『それならそれでいいんだけど、昨日の朝からなにも食べていないんだよ』  あの装置の話をしてから、いつも以上に不安定だとリュカが言う。誰かが尋ねてきたらしく、ちょっと待ってと通信が切れた。 「地下街にいた頃だってさすがに2食は食ってたぞ」 「1日2食はユーリにとってスタンダードなんだが、ノルマからしてみれば妙に映るかもしれない」 「まあ、オレガノも朝、昼はがっつり食べるけど夜はリゾットとかミネストリーネ程度の軽食しか食わないっすね。ノルマで言えば2,5食分以下だし、普通に考えたら食べていないように思われるのかも。俺は俺でミクシア軍の食事の量の多さにひいたわ」  ミクシアの人間って常になんか食ってるよなとアレクシスが笑う。  オレガノには食後のデザートを食べる習慣があまりないらしい。ミクシアに来てまず驚いたのが、食事にフルーツが混ざっているということだとアレクシスが熱弁する。言われてみれば、ポタージュにリンゴが入っていたりサラダにベリーが入っていたりする。サラダに入るくらいはオレガノにもあるけど、ポタージュにリンゴはないだろとアレクシスがディスる。 「スラム街の伝統料理にケチ付けんな、陰険野郎」 「ケチは付けてない、文化が違うっていうだけ。好きなもので攻めるのは?」 「地下街から引き揚げさせたあとで、好物を並べてもほぼ手を付けなかったことをお忘れですか?」  二コラが言うと、アレクシスが面倒くさそうな顔をして肩を竦めた。 「薬の離脱症状に加えて、自分本来の“感覚”が戻ってきてんじゃないすか?  つか、Sig.カンパネッリは、Sig.オルヴェの兄上から、元々どんな性格だったかとか聞いたことないんです?」  アレクシスに問われ、二コラはシャーレの中に一つまみいれた土にスポイトで薬液を垂らしたあとでふたをし、うーんとうなった。 「彼らはあまりお互いのことを話したがらないので。  子どもの頃は人見知りだったと言っていたり、容易に誘拐されそうなほど人懐っこかったけれど、いつのタイミングか来訪者が怖くて引きこもっていたとか、その程度なら話の流れで言っていた気がするのですが」  あたりを警戒しながら、アレクシスが眉を顰める。 「あの人、強情で強がりで居丈高な態度に出るけど、その実ものすごーーーーーーく繊細で、完璧主義者で、自分を疎かにしてでも人のためになにかをしたい人だから、じつは自分の本心諸々に気付いていないんじゃないすかね?  兄上がいなくなったこと、いきなり見知らぬ土地に連れてこられたこと、ノルマに囲まれて生活していること諸々、収容所に連れてこられた時と酷似している状況が、『無意識に』フラッシュバックを起こしている可能性もなくはない」  二コラが意想外な表情になった。それを見て、アレクシスがおやおやと余裕ありげに笑ってみせる。 「Sig.カンパネッリー、もしかして俺がただの『態度のデカい上官』とでも思ってましたー?」 「い、いえ、そのようなことは」  明らかに動揺した様子で二コラが言う。いやいや、バレバレだわと明朗に笑うアレクシスを見上げ、二コラが否定するように首を横に振った。 「そうではなく、ノルマにはない感覚だなと思い」 「そりゃそうだろうな。イル・セーラのことは、イル・セーラが一番よくわかる。いうても、いまのもただのあの人の行動や態度、表情から推察しただけの話で、違う可能性も高い。  自信がないが故の態度だったり、不安だったりするんだろうなって思いながら見てるんすよね。  あんなガキが虚勢張ってどうにかしようって藻掻いてんのに、なーんでミクシアのイル・セーラはなんも協力してやろうとしないんすかね」  マージでオレガノの人間でよかったと、アレクシスが間延びした声で言う。 「オレガノはそうじゃねえの?」 「オレガノは基本的に年長者が年少者を守るし、立場云々関係なく、血筋云々関係なく、仲間は仲間、って考え方だからな。  だからこっちと違ってネーヴェ族やファロ族と入り混じっていてもなんのトラブルも起きねえし、逆に年少者は年長者を見習ったり、反面教師にしたりして学んでいく。ま、だからと言って絶対服従もないし、それぞれ意見を言い合える環境を作って、よりよく円滑に国を纏めましょうねってのが国王の考え方だからな。その風土や環境に合わないものは出て行くし、そうじゃないものは残る。  だから、国を追われた経験を持つ種族が集まってくる。ベアトリスなんて、俺に対する態度最悪だろ」  なんぼ歳が離れとると思っとんだと、少しも嫌な表情をすることなくアレクシスが言った。たしかにと、チェリオが頷く。  ベアトリスは大佐殿と呼びつつも、アレクシスを平気でクソとか罵ったりするし、舐め腐った態度で挑発したりもする。エリゼからはナザリオ大好き臭がそこはかとなく漂ってくるものの、ベアトリスからはそうでもない。けれども軽口を叩きつつ心底そう思っているわけでもないというのはわかる。 「つか、ベアトリスんとこの隊員は基本的に俺のことを舐め腐っているからな」 「そ、そうなのですか?」  二コラが驚いたような顔をした。そりゃそうだ。二コラは自他共に認める真面目一徹なタイプだ。上司を舐め腐るなど有り得ない。そんなつもりも、発想も二コラの中にはないだろう。 「演習とか終えて本国帰ったらひどいぞー。ほぼほぼ『アレ奢ってください』とか『コレ食べに行きましょう』とか、ひどい奴になると『アレ買ってください』……だからな。平均年齢が一番若いし、しゃーないとは思うけど、時々全員纏めてぶん殴りたくなるよな」  その点、ミカんとこの部下たちはみんなお利口さんとアレクシスが言う。どれがどの隊員かはわからないけれど、確かにやたらとピシッとしたのがいるなと思ったことがある。 「たしかに、ドン・クリステンにそのような物言いをしたことはありませんね」 「できんだろ、怖すぎて。あのおっさん態度もだけどオーラがパねえのよ。なのに平気で絡んでいくわ割とラフに話しかけているところを見るに、ガブリエーレ卿もSig.オルヴェも人懐っこいってのは強ち間違っちゃいねえなって思いません?」 「ガブリエーレ卿は、誰に対してもああいう態度ですし、ユーリも似たようなところがあります。ドン・アゴスティからどのように説教されても態度を改めないところとか」 「イル・セーラは一本気っつか、一度『こう』と決めたら頑として譲らないタイプが多いからなあ。ミカの強情っぷりもすごいっすよー。  Sig.naディアンジェロとの婚約が決まったとき、姉のアスラだけは目を輝かせて『それは素晴らしいことです』なんて言っていたけど、両陛下ともぽかーんだったし、俺もベアトリスもイザヤも、将官殿もぽかーんだわ。躾間違っただのなんだの、くっそ責められて大変だったー」  Sig.カンパネッリも、ミカのあのおっかない一面見たっしょ? と、アレクシスが言う。  ウォルナットに来てからは、ミカエラが怖いと思ったことはないが、地下街に踏み込んできたときのあの迫力は、マジでぶっ殺されるかと思った。さすがにあの雰囲気でなにかを言うわけではないだろうけれど、あの綺麗な顔ですんとされると嫌でも押し黙ってしまう。ユーリと同じ顔ではあるけど、表情の出し方や感情の読めなささが微妙にユーリよりも扱いにくいと思ってしまう。 「キアーラも、一度決めると頑として動かないタイプなので、心中お察しします」  溜息交じりに二コラが言う。 「年長者として、俺が押し切らなかったのもいけないのですが」  二コラが言うと、アレクシスが訳知り顔で「あー、無理無理、無理っすわ」とびっくりするくらい軽い口調で言った。あまりの軽さに、二コラが苦笑を漏らす。 「そも、“あの”、物理と科学と薬学と戦法と軍略にしか興味のない、“あの”ミカが、いきなり連れてきて、いきなり王室に迎え入れると言い始めた女性だ。普通じゃないのはわかっている」 「いや、それ、盛大なディスリだからな」  チェリオが突っ込んだが、アレクシスは真顔で「ミカはいろんな意味でド変態だ」と言った。 「ミカの“あの”顔はなにかを企んでいる顔だったから、『いずれミカはミクシアとの国交正常を図るつもりで、ふたりの婚姻はその布石だろう』って口説き落として事なきを得たものの、なーにを考えとるんすかね、あのふたり。  俺の部下もそうだけど、Sig.naディアンジェロと一緒にいるときに、ミカが笑っているのを初めて見たらしい。俺からしたらあの顔は頭の中のチェス盤で詰めチェスしているときで、どうせろくなこと考えていないんだろうって思ったんすよね。  で、Sig.na ディアンジェロってどういう女性なんです?」  俺、二回しか会ったことないんすよねと、アレクシスが興味ありげに尋ねてきた。 「クソ美人で性格良くて、でもちょっと強引なタイプ」  チェリオが言うとアレクシスが「美人は美人だよなあ」と暢気な声で言う。 「自分の考えが駄々洩れだったりする?」 「割とそういう部分はありますが、何事も包み隠さず話すのが彼女の長所でもあり、短所でもあると言いますか」  言って、二コラが『このあたりの地質には毒性反応ありませんね』と立ち上がる。 「警戒心なくべらべらしゃべっちゃったり?」 「いえ、それはないと思います。彼女は立場上本心を打ち明け合う相手がいなかったようで、我々とは割と砕けて話していますが、それ以外は常に一歩引いた状態で対応しているように感じます」 「……なるほど。じゃ、今回の婚姻はふたりの画策だな。オレガノ、ミクシア間の国交正常化無くしては、オレガノはともかくとしてミクシアでは調印式すら挙げられない」  はーめんどくさいと、アレクシスがぼやく。 「ミカのあの『最終局面で勝てばいい』っていうセリフ、俺にとっては恐怖でしかない」  ちょっと前からアレクシスが妙にぼやきまくっている。 「おい、アレクシス。こっちの土壌だけやべえぞ」  なにやってんだ、ジジと溶液を落としたジジを詰った。地面が真紫になっている。これはもうどうしようもないなと思っていると、ジジがガスマスクを外してすんすんと鼻を鳴らした。 「こら、外すな」  二コラが慌てたようにジジにガスマスクを付ける。むぐっと苦しそうに唸ったあとで、ジジは二コラの軍服の裾をくんと引いて注意を促した。 「におい、変わった」 「え?」 「一旦退避したほうがいい。さっきとにおいが違う」 「どっちからにおう?」  アレクシスに問われ、ジジは一度ぐるりと身体を回して、西側を指さした。 「あっち」 「はーん、なるほど。道が分断されて封鎖されているノーヴェ地区ね。あっちにはなにがあるんでしょうねえ」  退避退避と暢気に言って、アレクシスがミリタリーバッグを担ぎ上げる。不意にリュカから通信が入った。 『ねえ、いまから西側の例のところに行ける?』  そう尋ねられ、アレクシスが口笛を吹いた。 「じつはいま、セッテ地区の別の場所の土壌調査中なんすけどね、エリザベートちゃんがにおいが変わったっていうんで、退避しようかと思ってたところですわ」  なんかいい案浮かんだんすか? とアレクシスが言い終えるよりも早く、ユーリの声がした。 『あの時の装置、すぐにさわらなくて正解だった』  本当に爆発していたかもと、ユーリが継ぐ。 「身体は大丈夫なのか?」 『そんなことより装置の解除が先』  まるで突っぱねるような口調で、ユーリ。 『テヴィが言っていた別の地下通路に、たぶんメインの装置が置いてある。最初にテヴィが教えたって場所じゃないほう』 「なぜそんなことが分かる?」 『ネイロのおじさまから聞いた』  はあっ?! っとチェリオが素っ頓狂な声をあげた。 「おまえアイツにヤラせたの!!?」  勢い任せに尋ねたらバーーーーカとやたら強調するように詰られた。 『義足を作ってくれたお礼だってさ。ネイロのおじさまとダニオが、アルテミオの計らいで西側の地下通路の地図を持ってきてくれた』 「その地図は一体だれが?」  二コラの疑問は尤もだ。チェリオ自身もそれが気になった。するとユーリはややかすれた声で笑った。 『西側の住人たちが協力してくれた。当初計画されていた設計図との相違点を、自分たちにわかる範囲であげてくれて、それを元にレーヴェンとネイロが地図を作った』  スラム街の住人ってほんとうにたくましいなァとユーリが笑う。 『あとは装置の解明だけ。間違ったら一発アウト。たぶん生成されている気体はベラ・ドンナとグラドゥメルっていう薬品。考えたくはないけど、その手合いの装置が別の地下通路にもあって、それがユーフォリアを生成している可能性もある。あと、大穴で『ディソード』って薬品も』  ユーリの声が聞こえた途端、二コラとアレクシスがすごい顔をした。 「マジか!?」 「さすがに今の装備でそれはまずくないですか?」 『だから、見つけたらソッコー逃げろ。ジジがいるなら、においでわかるはず。それに、あれは正規の器具で生成しても金属反応で変色する。だから透明じゃない薬品があったら、それと見ていい。  最初に言った通り、金属熱を利用した蒸留装置は、ある意味で爆発物の意味合いも持たせてある。だからガス管がある場所の付近の設置されていて、東側のスラム街の住人たちに起きていた謎の中毒症状は、そこの排水が原因で来しているのではないかと仮定した』 「ああ、あの井戸の水飲まなくなったら、だれもその中毒症状を起こさなくなったもんな」  たしかあの水源は西側と繋がっているとチェリオが言う。 『ユーリ、無理しないほうがいいって』  リュカが心配そうな声色でユーリを呼んだが、大丈夫だと少し震える声で制止する。 『とりあえず、セッテ地区の地下通路に付いたら連絡して』  長い溜息が聞こえる。その場にしゃがみ込んだのか、リュカがユーリを気遣うようになにかを言っている。 「赤い屋根の下の通路か。あそこってなんか気味悪いよな」  アレクシスが嫌そうな顔をする。 「じゃあ上で通信部隊やってれば?」 「もちろんそうさせてもらいますわ、俺が地下に潜ったら通信網いじれねえだろ」 「ノイズ除去して更に通信範囲広げてやったの俺なんですけどね」  事が済んだら金もらうからなとチェリオがアレクシスを詰る。アレクシスはわざとらしく肩を竦めて、「スラム内でしか使えない通信網で威張られてもな」と笑う。じゃあ返せと語気を強めたところで、二コラから腕を引っ張られた。 「Sig.エーベルヴァインとじゃれてないでいくぞ。言っておくが、あの方はミクシア軍内でも立場が上のほうの方で」  説教がましく言ってくる二コラを睨んで、チェリオはふんと鼻を鳴らした。 「階級なんか知るかよ、俺はスラム街の人間なんだから。なあ、ジジ」  ジジは頷いたが、アレクシスに視線をやり、指をさした。 「あいつ、くせ者」  ぶはっとアレクシスが笑う。 「エリザベートちゃん、よく曲者なんて言葉覚えたな」  最高と腹を抱えて笑うアレクシスを見て、ジジはむっとしたように眉根を寄せた。 「このまえ、あいつからミカエラのにおいがした」  ジジが言った意味が分からず、チェリオはきょとんとした。 「そりゃ四六時中一緒にいるんだからにおいくらい移るだろ」 「違う、そうじゃなくて」  ジジが言いかけて、ぽんと手を打った。そのあとでよく意味の分からない、ノルマ語にはない単語を言ってのける。ジジはそれで納得したようだが、アレクシスも二コラも不思議そうな顔をしている。 「いま、なんて言ったんすかね?」 「さあ。まったく聞き取れませんでしたが」  ユーリがステラ語でジジに話しかける。ジジが何食わぬ顔でなにかを告げ、いくつかやりとりをする。ジジが発音がむちゃくそ怪しいステラ語でなにかを言ったら、ユーリの楽しそうな笑い声がした。床に倒れ込むような音が続く。リュカが「大丈夫?」と慌てる声がしたが、どうやらユーリが笑い転げているらしい。大笑いしながら床を叩いている音がする。 『気になるじゃないか! ジジ、なんて言ったの?』  正直俺も気になる。ジジにもう一度尋ねたが、ジジはすんとした表情で『Sig.オルヴェが言っちゃダメって言った』と取り合ってくれなかった。無茶くそ気になる。 「ユーリ、なんて言ったんだよ?」  ユーリはむせ込むほど笑っていて、はあはあと息を弾ませている。腹が痛いと情けない声が聞こえた後で、こう言った。 『全員無事に戻ってきたら教えてやらないこともねえなァ』  挑発的に言ったあとでまた思い出し笑いをしている。これは意地でも無事に戻って聞き出すしかない。 「エリザベートちゃんのお鼻はなんでも嗅ぎ分けちゃうんだなあ」  アレクシスがしょぼんとしている。 「Sig.オルヴェがいつも褒めてくれる」  ふんすと鼻を鳴らして、ジジが言う。二コラがジジの頭をなでると、満足げに笑みを深めてアレクシスに視線をやった。  またなにかとんでもなくあやしい発音のセリフを、アレクシスに向けて言う。なにを言ったかわからないけれど、いい言葉ではないのは、アレクシスの苦い表情でわかる。「あんまり挑発すんな、復讐されるぞ」とジジを諫めて、チェリオたちは地下通路に通じるドアを開けた。

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