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第34話
「終わったー!疲れたー!」
「お疲れ様。軽めに夕飯食べときなよ」
「うん。いつも作ってくれてありがとう!」
「良いんだよ。律の喜ぶ顔が見れるからね」
そういうイケメンな事言うんだ。最高にかっこいいな!?
いいなー、朔夜さんの彼女になる人は.......。こんなにも優しい人が彼氏になるんだよ、羨ましすぎる。
そういえば好きな人居るって言ってたな.......。誰なんだろう。とても気になるけど、知りたくない気持ちもある。
朔夜さんの向かいに座ってお味噌汁を啜る。うわ、このお味噌汁美味し!一生飲みたい。
「何か考え事?」
「え、いや、何も?お味噌汁美味しいなって思ってただけ!」
「ふふ、ありがとう」
危な、朔夜さんの好きな人のこと考えてたとか言えないし!朔夜さんに好きになってもらえる人の事が羨ましいなんて.......思ってないし.......!
いや、ちょっと.......かなり思ってるけど!!
カボチャと大根の煮物を口に放り込む。うわ、カボチャ美味しい!!味付け天才じゃん!
「そうだ、明日はちょっと遅くなりそうなんだ。だから夕飯.......」
「じゃあ僕が作る!」
「うーん.......、じゃあお願いしようかな。できるだけ早く帰るようにするね」
これは役に立てるチャンスだ!
料理とかほぼした事ないけど、クックパ〇ドあるし、なんとかなるよね!
何を作ろうかな。初心者でも簡単に作れるのがいいなぁ。
「そんなに料理したかったの?」
「だっていつも作ってもらってばかりだもん!たまには僕も作りたい!」
「気にしなくていいのに。でも、ありがとう」
ありがとうはこっちのセリフだ。いつも仕事で疲れているのにご飯作ってくれて、僕に優しく接してくれる。これ以上に望むものは何もない。
恩返しがしたい。僕も朔夜さんを少しでも楽にしてあげたいんだ。
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