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第38話

学校が終わり、帰りにスーパーに寄ると言ったら千花ちゃんも着いてきた。 今日は千花ちゃんに酷い目に合わされた。帰ったら朔夜さんに誤解だと伝えないと。 作るのはカレーにした。カレーが食べたい気分だったからだ。 家に玉ねぎはあるがその他の野菜はないとさっき朔夜さんからLIMEが入っていたのでスーパーに買い出しに来たわけだ。 「にんじんとじゃがいもとお肉と.......だけかな?」 「あとカレールーね」 「そうだ!危ない危ない!」 千花ちゃんが着いてきてくれて助かった。カレーを作るのにカレールーを買い忘れるなんてあってはならない。 カレールーをカゴに入れて、買い忘れがないか確認する。サラダと思ったが、残りがタッパーに入っているらしい。 千花ちゃんが先生にベラベラ喋るから今日作るメニューはだいたい予想できているのだろう。 「ねぇねぇ!たい焼き売ってる!半分こしない?」 「いいね!」 買い物を済ませ、スーパーを出た所にたい焼きの屋台が出ていた。ちょうど僕も食べたいと思っていた所なのだ。でも1人1個は多いから半分でいいと思っていた。千花ちゃんも同じこと考えてたのか。 「いらっしゃい!」と元気に屋台のおじさんが声を掛けてくれる。 あんこ、カスタード、チョコ.......どれも迷うな。 「千花ちゃんどれにする?」 「私はカスタードがいいかなぁ」 「じゃあカスタード一つ下さい」 正直どれも食べたかったので千花ちゃんが食べたいやつで良かった。 「優男かよ」と言われたが、優男はこの程度でなれるのか。 「可愛いカップルだね!はい!オマケしといたから仲良く食べな!」 「え、いいんですか!?ありがとうございます!」 カップルじゃないけどオマケは嬉しい。 もう屋台を閉める時間なのに売れ残りがあって困っていたらしい。たい焼きが4個入った袋を下げて、ベンチに座る。そのうちの一つを半分にした。 「いいおじさんだったね!カップルと勘違いされてたけど」 「ね!残り千花ちゃん持って帰りなよ。家族と分けな」 「じゃあ2個貰うから残り1個は同居人さんにあげなよ。卵焼き美味しいって言っといて!」 「あはは、わかったよ」 たい焼きを食べて、千花ちゃんと分かれた。 よし、帰ったらカレー作り頑張るぞ!

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