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第39話
まずは野菜を切る。
まな板と包丁を用意して、野菜を袋から出す。
これって何個使うんだ.......?玉ねぎ1個は多いのかな。にんじんとじゃがいもも何個使えば良いのか分からない。適当でいいか。ルー入れたら分からなくなるし。
玉ねぎ、にんじんは1個づつ、じゃがいもは2個入れることにした。
野菜を洗っていよいよ包丁で切っていく。包丁を握ったのは小学生の頃に調理実習で豆腐を切って以来ない。
「手は猫の手で.......押さえて、切る.......」
ストン、と玉ねぎが切れた。
ふー、疲れた。これを何回も繰り返すのか.......。頑張ろう!
玉ねぎのせいで涙が出て鼻が痛いけど、早く切らないと朔夜さんが帰ってきてしまう。
うぅ、でも目が痛い!と目を瞑った瞬間、指先が熱い。
やってしまった。 人差し指から血が出ている。急いで絆創膏を貼って、また玉ねぎを切る。
玉ねぎを切るのってこんなに大変なの?涙は出るし鼻は痛いし指は切るし.......。
最終的に全ての野菜を切り終えるまで45分かかった。指も3回切った。僕の指には3枚の絆創膏が巻かれている。
しかも何故かにんじんがとても多く感じる。1個は多かったのかな。
まぁいいか。
次は鍋にお肉を入れて、野菜を入れて炒める。
大きめの鍋を取り出し、お肉を入れて先に炒める。
「あれ、焦げるの早い、なんかすごい煙出てるし!.......あ、火が強かったのか」
ちょっとお肉が焦げてしまった。
次に野菜も入れて一緒に炒める。ずっと混ぜるの手がしんどくなってくるな。料理って大変だ。
野菜がしんなりしたら水を入れて煮込む。
ふー、やっとゆっくり出来る。
えっと、たまにアクも取らないといけないのか。なるほど。
アクって何なんだろう。疑問に思い調べると、鍋の周りにできる白い泡?みたいなものがアクというらしい。
鍋の蓋を開けると、確かにそれらしいものが付いていた。これを取ればいいんだね!お玉で掬ってアクを捨てる。これいつまで続けるんだろう、全部綺麗に掬った方がいいのかな。
よく分からなかったから、自分が納得するまで取っておいた。
あとはルーを入れて完成!ルーを溶かして全体的に溶けたらまた煮込む。
洗い物もしておかないと。朝使ったお皿やコップ、さっきのまな板と包丁も洗う。
よし!完璧だ!
煮込んでいたカレーの様子を見に行くと、少し焦げた匂いがする。
お玉で混ぜると、底が焦げてしまっているではないか!
焦げちゃった。要らないかな、これ。
こんなの朔夜さん食べてくれないよ.......。
僕はカレーすらちゃんと作れないのか.......。
目の前が潤んで見える。僕は役立たずだ。
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