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第65話
疲れているのかな。ストレスも溜まっているのかも.......。何か僕に出来ることないかな.......。
「朔夜さん、何か僕に出来ることある?」
「.......傍に居てくれるだけでいいよ。 ごめん、困らせたね」
「全然!頼りないかもしれないけど、もっと僕に頼って!」
本気で思った事なので、朔夜さんの目をじっと見つめて言った。
朔夜さんはびっくりした顔をしていたけれど、ふふっと笑って「ありがとう」と頭を撫でた。
高校生の僕なんかより、もっといい相談相手がいるかもしれないけれど.......。
あ、朔夜さん彼女いるんだっけ.......。じゃあ悩みは僕なんかより歳の近い白石先生に言うよね.......。分かってたけど辛い。
今日だって帰ってきて良かったの?デートの予定とかないのかな。それとも僕が居るからデート出来ないんじゃないの!?
「あの、朔夜さん!僕に気を使わなくていいからね!?僕が居るから家に帰らないといけないとか、別に考えてなくてもいいから!」
「え、なんでそんな悲しいこと言うの」
「え!?悲しませるつもりはなくて.......!つまり.......」
僕が言いたかったのは、気にせずデート行ってね!て事を伝えたかったんだけど、言い方が悪かったから、朔夜さんを悲しませてしまった。
言い直そうと思ったがなんと訂正すればいいのか分からず、考えているとチュ、と唇に触れる感覚。
あ.......! き、キスするのダメだよね!?絶対!!
う、浮気するつもりなの.......?僕と.......!?美人な彼女居るのに!?
もう朔夜さんの考えてる事が全く分からない。
「もっとしたい。学校で我慢した分してもいいでしょ?」
「だ、だだだめだよ!!!いいわけないじゃん!?白石先生怒るよ!?」
あ、しまった.......。と思った時には遅くて。
朔夜さんは少し怒っているようだった。秘密にしてたのに、僕が知ってて嫌な気持ちになったよね.......。
「この前も言ったけど、白石先生とは何もないから。付き合ってもない、興味もないよ」
「で、でも、今日クラスの女の子が、朔夜さんと白石先生が腕組んで仲良さそうにしてたって.......」
「一方的にされてただけ。すぐに振り払って逃げた」
そ、そうなの?! じゃあ白石先生が一方的に朔夜さんの事が好きなだけなのかな.......?
それよりも付き合ってなくて良かったという安堵の方が大きい。じゃあ、僕はまだ朔夜さんの事を好きでいて良いってことだ!
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