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第93話
放課後になり、作戦を決行すべく教室に集まった。
「今日は特に問題はなかった?」
「はーい、移動教室で先輩に襲われそうになってた所を助けました!」
「須藤さん、よくやった。春海くんは一人で行動しちゃダメって言ったのに忘れちゃったのかな?」
「.......ごめんなさい.......」
珍しく先生が怒っている.......。確かにあれは僕が悪かった。千花ちゃんが着いていくって言ってくれたのに断ったのは僕だ。これからは気をつけます.......。
場所を移動し、体育倉庫前にきた。少し離れたところで待機し、中には有馬先生が入っている。
しばらく観察していると、白石先生が体育倉庫の周りをウロウロしている。そして中に入って行ったきり出てこない。
「ありゃ、中で何やってるんだろ」
「男女が密室だぜ?やる事は一つしかない」
「赤城デリカシーなさすぎ」
みんな口々に言っているが、僕にはその会話は何一つ聞こえていない。
中で何やってるのか気になりすぎる!!
有馬先生、僕と恋人同士になったけど、やっぱり白石先生の方がいいとか思って浮気しないよね!?あぁ、中で夜僕たちがするようなエッチなことしてたらどうしよう!!
「あ、出てきた!白石先生だけ」
「有馬先生も出てきた!」
機嫌が悪そうに体育倉庫から出てきた先生に、中で何があったのか問い詰めたい。
「先生、中で何やってたんスか?やっぱりやばいこと?」
「別に何も。体育倉庫の鍵の調子がおかしいから見に来たんだとさ。本当かどうか知らないけど」
「え、昨日ちゃんと閉まったけど。最近直したって体育の横沢が言ってたし」
蛍ちゃんのその言葉に場がシーンと静まる。
だとしたらなぜ鍵を言い訳にしてまで白石先生が体育倉庫に来たのか.......。
疑いたくないけど、疑ってしまう。
今までの嫌がらせも白石先生が.......?でも証拠がないし、白石先生が僕に嫌がらせする理由も分からない。有馬先生とは学校ではあまり話してないし、他に気に入らない事があるのだろうか。
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