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第102話

*** あの事件から数日が経ち、ようやく平穏が訪れた。平和っていいなぁ、と改めて思う。 そんな時、意外な人物からのメッセージが。 『漫画読んだ?』 と、この前連絡先を交換した久我さんからのメッセージだった。 そういえば久我さんが書いたという漫画を貰って、部屋に置いたまますっかり忘れていた。朔夜に見つからないように!っと言われているので棚の一番奥にしまって忘れていたのだった。 今は朔夜さん居ないし、帰ってくるまでもう少し時間がある。 チャンスは今しかない。リビングから自分の部屋に移動して、漫画を取り出した。 「わぁっ、すご.......」 漫画の表紙は、服を大胆に着崩した可愛いらしい顔の男の子と、その後ろから男の子を抱くイケメンな男性の何とも言えない表紙だった。 中身を開こうか迷ったが、感想聞かせてと言われているので思い切って漫画を読み始めた。 表紙はアレだったけど、案外中身は普通だ。男同士の恋愛模様を書いていて、共感できる部分はいくつかある。 「あ、.......セックスしよって言ってる.......。セックスって何なんだろ」 イケメンな男性が可愛い男の子にセックスしようと迫ってる場面。 ついに謎だったセックスの正体が分かる。 ペラッとページをめくった瞬間、ボンッと顔が赤くなった。 な、なっ、何コレ!?!? 「セックスってこんな事するの.......!?てかどうなってんの、これどこにおちんちん入れてるの!?」 裸の男の子が『あんあん!』と喘いでいて、『おちんぽジュポジュポするのらめ~』とか言っている。何それ、何語? どこにおちんちんが入っているのかずっと考えていた。 そして気づいた。穴があることに。 「お尻!?お尻におちんちん入れてるの!?.......てことは僕も!?」 僕も朔夜さんとセックスする時は、僕のお尻に朔夜さんのおちんちんを入れるという事だ。 入る.......?朔夜さんのおちんちん大きいもん.......、お尻痛そう.......。 「練習したらなんとかなる.......?」 自分でお尻の穴を慣らせば何とかなるかもしれない。 僕も朔夜さんとセックスがしたい! だから今日から練習する事にした。

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