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第103話
最近、お風呂も一緒に入ったりしていたが、今日からは一人で入る。
今日も誘われたが断った。ゆっくり入りたいから、と言っておいたが間違いではない。ゆっくりお尻の穴を慣らしていかないといけない。
「よし.......!」
やるぞ!とボディソープをお尻と手に沢山つけて、まずは一本指を入れてみた。
うぅ.......なんか変な感じ.......。指一本だとそんなに痛くない。
二本目もいけるかな、と思いもう一本指を増やしてみる。
ちょっと.......いや、かなりキツいけど入るっちゃ入る。一本目と比べると痛さも増して異物感もすごい。
「むり、絶対無理.......!こんなんじゃ朔夜さんとセックスできない.......」
指二本で音を上げるようじゃ、朔夜さんのおちんちんは入らない。朔夜さんのおちんちんは、僕の指の三本半くらい大きい。
一体どうすればいいんだ.......。
「律、お風呂長いけど大丈夫.......ってどうしたの!転んだ!?」
「うぅ.......違うよぉ.......」
「じゃあなんで泣いてるの!?」
お風呂場の床にへたれこんでべそかいてたら、誰だって滑って転んだのかと思ってしまうだろう。
お尻に指が二本しか入らなくて泣いていた、なんていうバカみたいな理由なのだ。
慌ててお風呂から出され、全身チェックをされる。転んだと勘違いしているのだろう。
「転んだ形跡はないな。本当になんで泣いてたの?」
「.......秘密だよ」
転んだ訳でもないのに、床にへたれこんで泣いていた理由が分からず朔夜さんは首を傾げる。
言い難いし、僕が秘密でこんな事をしていたとバレるのが恥ずかしい。だから言わない。
ちゃちゃっと体を拭かれ、服を着せられリビングに連れて行かれ、風邪を引かないうちにドライヤーで髪を乾かされる。
全部朔夜さんがやってくれた。子ども扱いされているのだろうか.......。元々面倒見のいい性格だけども。
「律は.......俺に隠し事するんだ.......。そんなに信用ならないかな.......」
「あ、え?違うよ!?隠し事って言うか.......言ったら引かれそうだし.......」
「引くわけないだろ。言って」
悲しそうな声で言われ、慌てて訂正した。
隠し事は隠し事なんだけど、そんな大袈裟な事じゃないし.......。
言ったら絶対引かれる。朔夜さんは引くわけないって言うけど、絶対引かれる。
言うの嫌だなぁ、と思いながらも俯いたまま正直に言った。
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