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第104話
「朔夜さんと、セックスがしたくて.......、でも、できる自信なくて.......だから練習しようって思って.......」
朔夜さんから何の反応も返って来ない。
ほら!やっぱり引いた!!死にたい、土に埋もれて死にたい.......!
「よ、予想外すぎてびっくりしちゃった.......。俺はまだしないつもりだったから.......」
「いつならしてくれるの.......?」
「卒業まで待とうかなって」
「そんなに待てないよ!」
どうりで朔夜さんが僕に手を出さないはずだ。
卒業までってほぼ3年だよ!?逆に朔夜さんは待てる自信があったのだろうか。僕は絶対無理!
「いや、でも泣いてた理由がわかんない」
「試しにお尻に指を入れてみたんだけど.......。痛いし全然上手くいかなくて、このままじゃ朔夜さんとセックスできないって思ってたら涙出てきただけ」
「あー.......」
バカみたいな理由で申し訳ない。朔夜さんは本気で僕の事を心配してくれていたというのに.......。
口元を手で覆って考え事をしている。呆れられたかな.......。こんな変態嫌だって思われてるかもしれない。
「そういうのは徐々に時間をかけて広げていかないとダメだよ。焦らずゆっくりやらないと」
「んー、そうなんだ.......」
じゃあ、時間をかければ朔夜さんのも入るくらいになるのかな。
一人で焦りすぎていたのかもしれない。これからはゆっくりとやっていこう.......。
トホホ.......とため息をついて、立ち上がろうとしたら腕を朔夜さんに掴まれた。
スマホ取りに行こうとしただけなんだけどな。
「お尻広げるの、俺がやりたい」
「え!?」
「自分じゃやりにくいだろうし、俺の方がそういう知識はあると思うから」
「.......まぁ、確かに.......?」
確かに自分でやるのはやりにくかった。どういう格好ですればいいのか分からなくて、しばらく体制を考えていたもん。 それに、自分のやり方が合っているのかも分からなかった。
そう考えると、朔夜さんにやってもらった方がいいのかもしれない。
恥ずかしいけど、朔夜さんにお願いする事にした。
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