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第124話
学校が終わり帰宅する。
まずは今朝朔夜さんが干していった洗濯物を取り込む。そして畳み、それぞれのクローゼットにしまう。一人分の洗い物をして完了だ。
ご飯は自分一人なので炊かなくてもいいか、という判断だ。そこまでお腹も空いてない。
もう終わってしまった。時刻は17時、こんなに暇だっけ?今日は寄り道せずに帰ってきたから、余計時間が長く感じる。
やけに室内が静かに思えて、テレビを付ける。興味ないニュースばかりで見る気にならないが、無音よりマシなので付けっぱなしにした。
ソファに丸まって、ボーッとテレビを見る。政治とか、芸能界のゴシップとか、正直全く興味がない。
今日は課題もないし、本当に暇だ。
「ご飯食べようかな.......」
特にお腹は空いてないが、早めの夕飯を食べる事にした。冷蔵庫の中に入っていたタッパーをだし、レンジで温める。
僕の好きなカボチャの煮物と、豚のしょうが焼きだ。お味噌汁も飲みたいけど、僕が飲みたいのは朔夜さんが作ったお味噌汁だ。僕には作れないだろう。
ご飯は美味しい。朔夜さんが作るご飯はいつだって美味しいもん。だけど、一人で食べるのは寂しいし、いつもより美味しく感じない。
すぐに食べ終えてしまい、洗い物をする。
「お風呂入ろ」
最近は一緒にお風呂に入っていたが、今日は一人でゆっくりできる。これはちょっと嬉しかった。一緒に入ると色んな所を触られて、全然ゆっくり入れない。
湯船にお湯を溜めて、入浴剤を入れる。今日はゆずの香り。
お風呂に入り、鏡に写った自分の体にびっくりした。何この赤い点々!後ろを向くと、背中にもある。
昨日だ!朔夜さんがたくさん付けたんだな!?知らなかった.......!
行為中にキスマークを付けられても全く分からない。一瞬の痛みより、快感の方が勝つから当然だ。
「こんなに付けて.......。見られたらどうするんだよ.......」
湯船に浸かり、恥ずかしさと、愛されてる嬉しさと両方が混ざって複雑な気持ちだった。
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