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第126話

「よろしくお願いします!」 「任せて!」 学校が終わり、お菓子作りを伝授してもらうべく千花ちゃんに家に来てもらった。 お菓子作りとかしたことなくて、どういう風に作っていくのか楽しみだ。 今回作るのはマドレーヌだ。混ぜるだけで生地ができて簡単らしい。マドレーヌなら明日まで置いておけるし、美味しく食べられるらしい。 「じゃあ、粉類を軽量して振るいにかけてね」 「わ、わかった!」 薄力粉、砂糖、ベーキングパウダー、塩ひとつまみをそれぞれ軽量して、ボウルに振るっておく。振るいにかけるのと、かけないのとでは仕上がりが全然違うと教えられた。振るいにかけることで、粉類の中に空気が含みふんわり焼き上げることができるらしい。 僕なら絶対面倒くさがってそのまま入れるな.......。 「そのボウルに溶き卵とバニラオイルを入れる」 「全部入れていいの?」 「いいよ!一気に入れちゃえ!」 予め溶いた溶き卵とバニラオイルを適量入れて、ゴムベラで混ぜ混ぜとする。 クルクル円を書くように混ぜるより、「の」の字を書くように混ぜるといいらしい。 「の、の、の」と呪文のように唱えながら、粉っぽさが無くなるまで混ぜる。 これだけで十分焼けそうだが、さらにバターを加えるらしい。 「溶かしバターを3回に分けて入れる」 「3回.......、あれ、どのくらいだろ」 「適当だよそんなん」 ちょっと入れすぎた気がしたが、そういうのは適当でいいらしい。 3回に分けてバターを入れ、さっきよりトロトロした生地になった。緩いけどこれでいいのかな? 「これで、型に流し入れて完成!」 「生地緩いけど膨らむの?」 「大丈夫、ちゃんと膨らむよ!あ、型持ってきたんだ!良かったら使って!」 千花ちゃんが、貝殻の形をした型と、丸の形をした型を持ってきてくれたらしく、使ってと渡された。本格的な型だ.......。 「ありがとう!こんなのあるんだ!」 「マドレーヌは基本的には、このシェル型が一般的なんだよ!マフィン型も可愛いからよく作るんだけど!」 「へぇ!千花ちゃんプロみたい!すごい!」 千花ちゃんはお菓子作りが好きなんだろうな。詳しく教えてくれるし、それにお菓子作りをしている時の千花ちゃんの目がキラキラしていて素敵だ。もしかしたら、パティシエとか目指してるのかも。

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