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第130話

次の日、学校が終わり寄り道もせずに帰宅する。 二度目のカレーを作る為だ。前もそうだったが、料理をするのに慣れてないので絶対時間かかると思う。 冷蔵庫から野菜を取りだし、全部洗ってまな板の上に置く。野菜を切るのが一番時間がかかるとがこの前分かった。 玉ねぎは涙が出て切れないので後回し。先ににんじんとじゃがいもを皮を剥いて切る。 「痛っ、またか.......」 にんじんが思ってたより固くて、一旦包丁を抜こうとしたら、刃が指をかすって切れた。傷は浅いからまだマシだ。 絆創膏を巻いて仕切り直し。にんじんってこんなに固いんだ。知らなかった。 にんじんとじゃがいもを切ってザルに入れ、残されたのは切るのが嫌いな玉ねぎ。 涙で視界を奪われ指を切るという、恐ろしい野菜なのだ.......。 「どうしてやろうか.......」 恨めしげに玉ねぎを見下ろし、包丁を入れて半分にする。そこから切るのだが、玉ねぎの匂いが鼻にくるし、目が痛くて涙がボロボロ出てくる。 結局また2箇所切ってしまった。もう玉ねぎなんて見たくない。 次にお肉を炒める。火加減はバッチりだ。この前は火が強すぎて、お肉は焦げるし煙がモクモク出てきてびっくりしてしまった。 お肉の次に野菜を入れて、しんなりするまで炒める。この作業もあまり好きではない。力がいるし、手が疲れる。 玉ねぎがしんなりしたら、水を入れて煮込む。浮かんでくるアクを取り、野菜が柔らかくなるまで煮込む。 野菜が柔らかくなったらルーを割入れて溶かし、更に5分煮込む。この時、もう終わりだと思って洗い物をしてはいけない。ルーを入れたら定期的に混ぜないと焦げてしまうのだ。経験者は語る。 とろみがついてきたので完成だ。 今回はちゃんと作れた。お肉も焦げてないし、底の方も焦がしてない。 お料理は大変だけど、成功するとすごく嬉しい。 ルンルン気分で洗い物を済ませ、朔夜さんの帰りを待つのだった。

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