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42話/むく
総支配人さんのキラキラスマイルに、つい頷いちゃったけどいいのかなあ…。
いっくんが僕を甘やかすみたいに、総支配人さんも宍倉くんをお兄さんとして大事にしてるのかなって思ったら、気は引けちゃうけど断れなかった。
それに総支配人さんの笑顔の威力凄すぎるよ〜っ。宍倉くんと似たその顔で、ニッコリされちゃったら思わず頷いちゃうよねえ。
「それじゃあご好意に甘えます。ありがとうございます総支配人さん」
「ふふ、士狼でいいですよ?」
ううっ、またキラキラスマイルが僕を直撃する。
「じゃ…じやあ、士狼さん?」
「はい」
そう僕が呼ぶと、一層柔らかさを増した笑顔が返ってきた。
はあ〜士狼さんの笑顔って本当に威力ありすぎだあ…。せっかく抜けた酔いが戻りそうかも。
「河合、お家の人が心配するといけないからそろそろ帰ろうか」
総支配人さん…、じゃなくて士狼さんと話していたら、いつの間にか隣に来ていた宍倉くんが、僕の肩を抱きながらそう言ってきた。あっ、そうだよっ!にこちゃんにも電話掛けなおさなきゃ心配かけちゃう。
「それなら、シャワーだけでも浴びてきたらどうかな、汗かいちゃったでしょう?」
えっ?お風呂に…?確かにお酒のせいかちょっと汗ばんでるけど、そこまで甘えちゃっていいのかなあ。
でも、こんな高級ホテルのお風呂ってどんなんだろ…、ちょっと見てみたいかも〜。
だけど、宍倉くんを待たせちゃうのは悪いし…。
「そうだね、入ってきなよ河合。お昼寝したから髪の毛もあちこち跳ねちゃってるし、さっぱりしてくるといいよ」
お風呂の誘惑にそわそわしてたのがバレちゃったのか、宍倉くんも勧められちゃった…、あう〜。
なので、お風呂貰っちゃうことにしちゃいましたっ。あ、でもその前ににこちゃんに電話しなきゃ!
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