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100話/むく
仕方なくワンコの衣装に着替えた僕だけど、滅茶苦茶恥ずかしい!
なんでこんな恰好で全校生徒の前に出なきゃいけないんだろう…。
不本意なのは勿論僕だけじゃなく、部長は真っ黒を通り越して暗黒オーラを身体中に纏わせているし、三葉くんは魂が何処かにいっちゃったみたいな表情 してる。
シマくんは恥ずかしいのか怒ってるのか、真っ赤に顔を染め上げて今にも頭から湯気が噴き出そうだ。
真央くんだけはあんまり気にした様子もなくて首のチョーカーに着いてる鈴を玩んでいる。
なんでこんな企画考えたのカズ先輩!
ワンコの衣装でもせめて着ぐるみなら全部隠れるのに、なんでこんなに露出が多いの?
ノースリーブのフワモコチュニックは胸の切替の所でフンワリしたドレープを描いていてる。アンダーウェア無しだからこれ思いっ切り走ったら絶対お腹見えちゃうよね?ショートパンツも内股ギリギリまでのミニショーパンだし、ニーハイブーツを用意するんならズボン丈を伸ばしてよー!
カズ先輩の馬鹿馬鹿馬鹿!!
大事なことだから二回でも三回でも言っちゃうよ!
カズ先輩の大馬鹿ーーっ!!
…はぁ。憂鬱だけどチームの勝利のために頑張るって誓ったんだもんね…。
スッゴくスッゴく恥ずかしいけど、勝利のために頑張るしかないよね。そうじゃなきゃこんな恰好までする甲斐がないもん…。
それにしても『狩り者競争』って…。要するに僕達はハントされる獲物ってコトだよね?
確かにおんなじチームの人から狩られるならいいけど、敵のチームの人に狩られたらポイントが減っちゃうんだよね?
制限時間は5分間って言ってたよね。でもでも、ハンター達はチーム対抗リレーに選ばれる強者 揃いなんだよ?僕も走るのは得意だけど体力差を考えると逃げ切れるか分からない…。
どうか同じチームの人がワンコカードを引き当ててくれますように!
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