SS ‐きっと好きだった‐

タタラ

 彼が振り返る瞬間が好きだった。  少し色の抜けた黒い髪。  長めの襟足がふわっと広がって。  細い顎の線が髪の隙間からうかがえる。  色っぽく伸びた首を彩るの喉仏がわずかに上下すれば、...