竜蛇×犬塚「うちの子、可愛い対決」その1。アホなSS。
昔、サイトのアンケートお題で書いたSSです。
※竜蛇のキャラ崩壊注意!!
竜蛇×犬塚+志狼×タマ・ほのぼの・着ぐるみ
監禁部屋生活中のお話です。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「……ん」
白い清潔な牢獄で、眠っていた犬塚は目覚めつつあった。
───寝苦しい。熱い。
「……ぅ、ん」
ゆっくりと瞼をあげると……
───カシャリ☆
「!?」
その音に、犬塚の意識が完全に覚醒した。
「起きちゃったか。残念」
「竜蛇?……!?」
犬塚はこの部屋では、いつも裸だった。
だが、今は柔らかな布地が肌を包んでいる。久しぶりに服を着ているのだ。
どうりで暑苦しいはずだ。裸生活にすっかり慣れ親しんでいたのだから。
いや待て、なんだこの服は!?
犬塚はガバッと跳ね起きた。
「なっ、何だ!? これは!!」
犬塚が着ているのは犬の着ぐるみパジャマだった。黒い柴犬タイプで、被せられたフードには犬耳が付いている。
「お前に似合うと思って、衝動買いしちゃったよ」
驚いて、口をパクパクさせている犬塚に竜蛇は続けた。
「犬塚。お前、ドンキ◯ーテ行ったことある?俺、初めて入ったけど、ごちゃごちゃしていて面白いな」
「あんた、これをドンキで買ってきたのか?」
「これ」と言って、ベッドにペタンと座っている犬塚が着ぐるみのお腹あたりを両手で掴みながら聞いてきた。
その困惑顔が最高に可愛かったので、またカシャリと写メを撮る。
「あっ! お前!!」
「犬塚。俺、須藤に怒られちゃったよ」
初めてのドンキではしゃぐ竜蛇に「貴方! 貴方は蛇堂組の組長なんですよ! ドンキホー◯なんかではしゃがないで下さい!」と、若頭の須藤がお説教をしたのだ。
須藤は気苦労の絶えない男だった。
「さっきから何写メ撮ってるんだ」
「そりゃあ可愛いからだ。よし、志狼に送ろう」
「はぁ!? やめろ! 貴様っ!!」
とんでもないことを言い出す竜蛇に犬塚が掴みかかる。
だが、竜蛇は軽くかわして犬塚を床に倒した。サソリ固めで動きを封じる。
「痛い! 痛い!」
犬塚が床をバンバンとタップして、ギブアップの意を表したが、竜蛇は無視だ。
「うるさいよ。お前、痛いの好きなくせに」
「好きじゃないっ!」
その2へ続く。