キャンバスに雨音~アマネによるタイトル解説「時分の花」~

「キャンバスに雨音 - つゆのくるぶし 2 -」
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第3話「時分の花」を公開しました。


☆アマネくんのお三味で遊ぼ♪のコーナー☆

 

あ、ども、左利きだけど一般的な右利き用三味線を弾いているアマネです。左利き用の三味線の存在を知らないまま、こっちに慣れてしまい、今更変えられなくなりました。ちなみにストーリーに左利き設定は出てきません。

 

さて、今回のタイトルは「時分の花」です。読み方は「じぶんのはな」、「時分」は「自分」の誤字ではないです。いくら作者が誤字大王だとしても先入観で判断してはいけません。

 

これは世阿弥の言葉です。能楽の世阿弥。絶世の美少年だったらしいですね。時の将軍、義満の寵愛も受けていたっていうね。もちろんそういう関係もあった模様。801の日にふさわしいエピソードですね。

 

でも、いくら美童と言えど、当時の「芸人」の地位はめちゃくちゃ低く、義満に愛でられれば愛でられるほど、やっかみもあったんだろろうね、周囲の貴族たちにいじめられ、蔑まれ、差別されていたらしいよ。ひどい話だねえ。いじめ、ダメ、ぜったい。

 

そんな中でも「能」のクオリティを一気に引き上げた功績ははかり知れず、ただお顔がきれいだっただけの人ではなかったんでしょうね。はぁ、羨ましい。

 

その世阿弥の記した「風姿花伝」の中に「時分の花」は出てきます。

 

『時分の花をまことの花と知る心が、真実の花になほ遠ざかる心なり。』

 

「時分の花」とは、ざっくり言うと「一過性の美しさ」です。要するに若いうちは若いってだけで魅力的。そういう美のこと。でも、それはやがて、そして必ず衰えていくもの。きゃー、おそろしい。

 

対して「まことの花」とは、その先にあるもの。一過性のものではなく、たゆまぬ努力によってしか行きつけない趣の境地。なにそれ僕よく分かんない。

 

うーんでも、もしかしたら、玄さんには分かるのかなー。

 

……といった感じのお話が「キャンバスに雨音」なんです。たぶん。

 

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