誕生日【工藤深月】

今月、10月25日は工藤深月くんの誕生日でした!!
HappyBirthday!!・:*+.\(( °ω° ))/.:+

 

深月くんと碧葉くんの後輩先輩コンビの会話です。

Twitterにて投稿した文をこちらにも。

 

 

 

《深月と碧葉》

 

「あ~深月だ~」

「碧葉先輩、こんにちは」

 

 間延びした声で名前を呼ばれ振り返ってみればそこには高校時代からの先輩がゆったりとした歩調でスカートを揺らしながらこちらに向かってきた。

 

「ふふ、何かキャンパス内で深月に会うのまだ慣れなくて変な感じがするね」

「もう10月ですよ、それにそう言うなら碧葉先輩のその格好の方がまだ慣れないです」

「可愛いでしょ」

「女の人に見えてドキッとします」

「深月は口が上手いな~」

 

 ぽんぽんと続く会話が心地よい。

 思えば高校の頃からこの先輩は他のお2人と違ってのんびりしていて穏やかでけれど芯の強い独特の空気を放つ人だった。

 

 いや、まぁ他の先輩方がうるさ……元気すぎるってだけでもあると思うんだけど。

 

「どうかした?」

 

 思わず過去を振り返って零れた笑いに不思議そうな顔をしてこちらを伺う碧葉先輩の声で現実に引き戻される。

 

「いえ、匠海先輩達のこと思い出してました」

「そっかぁ」

「先輩達とはお会いしていないんですか?」

「んー、お互い忙しいからね~。連絡は取り合ったりしてるけど3人揃ってってなると中々都合がね、合わないんだよね」

「そうなんですね」

「うん、深月は?雅也とは頻繁に会ったりしてるの?」

「俺の方もなかなか予定が合わなくて、今日これから久しぶりに会うんです」

「おーそうなんだ、じゃあ引き止めちゃって悪いことしちゃったね」

「いえいえ、まだ約束の時間まで余裕あるので大丈夫です」

「そっか~雅也によろしく言っといて」

「はい」

 

 そうして「じゃあね~」と手を振って進んでいく碧葉先輩の背中を見送り、再び俺も歩きだそうとした時

 

「深月!」

 

 名前を呼ばれて振り返れば碧葉先輩のいた方角から何かが飛んできて慌てて受け止める。

 

「ナイスキャッチ」

 

 そう、悪戯っぽく笑った碧葉先輩に思わずポカンとしていれば

 

「誕生日おめでとう!」

 

 と、言う言葉を放って再び碧葉先輩は背中を向けて歩いていった。

 俺の手の平の中にはラッピングされたお菓子らしきものがあって、思わず頬が緩む。

 

「先輩、カッコよすぎますね」

 

 ポツリと呟いきながらこの後会う雅也に自慢しよーっと、機嫌よく足を踏み出した。