「家族」の在り方…ってか? ~オメガバースについて考える~

BLに限らず、世の中ファンタジーブームで、元々想像力が貧困らしい私はファンタジーが苦手であるのに、こんなにファンタジーが溢れかえっても、結局どれも同じじゃね?と近寄ることさえありません(笑)

 

そして、ちょっと(?)BL業界を去っていた間に蔓延した「オメガバース」という世界観。出遅れたせいもあって、ソレがなんだか理解できず、「危険物」とみなして決して近寄るまいと思っていました。

そして、説明書みたいのをチラリと読んで、「へ~、南蛮渡来(海外の二次創作から始まった)の世界観すか~」とか「へ~、要は性別(カテゴリ)を3つに分けるんですか~」とか微々たる知識を得て、結果、私には無理…と完全に理解することを諦めました。

 

いやいや、その世界観をお好きな方を否定するものではないですから、そこだけは誤解なきよう!

 

男性でも子供が生めるとか、同性でも運命のツガイがいる、とか、なかなかジェンダーレスな発想ですよね。ああ、現実での社会の動きが一足早く創作の世界に影響しているのね~と感心しております。

それって、この先の現実の「家族」にも良い方に影響を与えると素晴らしいなと思います。

この世界観の発生の背景には、同性カップルにも子供を!とか、強い運命で結ばれてる(別れという失敗をしない)カップルを!、とか今の世の中に無いものを求める願望があるかもだし。

 

ただ、個人的には「愛し合っていたら子供がいて当然」、「一度結ばれたら別れないのが当然」みたいな前時代的なものを感じなくも無いので、ちょっと鼻につくかな、と(笑)

いやいや「ファンタジー」だからそこまで深堀しなくても…とは思いますけどね。

 

そして、生物的に子供が生めない男性に、子供が生める特殊能力を与えることで、新しい家族の形が誕生する、という点は「オメガバース」の一番の特徴だと思ってました。だからBLの世界で人気が出るんだと納得できたんですけど…。

 

男女カップルでも「オメガバース」という設定のマンガがあると聞いて、大混乱しました。

え~と、コレは…???

 

BLの場合と違って、現実で出来ないことを理想で作るという本来のファンタジー色より、男女の場合は、どうも私が鼻につく「愛し合っていたら子供がいて当然」、「一度結ばれたら別れないのが当然」な思想が感じられて、なんか素直に受け入れられませんねえ。BLの場合の「受け入れない」は私の理解が追い付かないのと好みじゃないからで、男女間のそれとは、ちょっと違います。

 

「オメガバース」という世界観が生まれたことと、日本に限らず世界でも「家族」というものが常に問題を抱えているということは関係していると思いますが、複雑すぎて、やっぱり私にはハマらないわ~。

なぜ2人が惹かれ合うのか、というのを描くには手っ取り早くてラクだとは思いますけど。昔の少女マンガだと「運命」みたいな言葉で片付いたことを、今の若い人たちは信用できないのではないかな?だから「オメガバース」という設定があるとラク。

 

現在社会学系の学生やってる方がおられたら、「オメガバースと現代の家族観」の研究で一本論文書けると思いますよ。

(ちなみに私は人文系…だから書かない)(笑)

 

ちなみに、「上海シリーズ」の部長と主任のカップルは、この先妊娠もしないし(笑)養子縁組で子供を引き取るということもありません。だって、子供を持つことが人生の目的じゃないし。

ただ、すごく遠い未来で、2人が退職して台湾(同性婚可能)に移住して入籍する、ってことくらいはあるかもしれません。

 

最後にもう一度、私にはオメガバースの世界観を理解できなくて(そんなに物事を複雑にしたくない…)、ハマらないっていうだけで、それらの世界観やそれを愛する人たちを決して否定するものではありません。

これからもオメガバースが多いに隆盛したらいいと思いますよ、うん♡