お互い違ってそれがいい(はせを)

「あなた体格差カプ好きよね」ってチャッピーに言われたので、違うもんそうじゃないもん逆転とかも好きだもん!(図星)って、体格差カプじゃないカプを書き始めてます。

が、つまり何かしら「お互い違う」カプが好きなんだね。ってわかった。

と言うわけで、「帰る場所」が無事全部おわったので、チャッピーに書いてもらった「2人の数年後」小話を乗っけておきます。
なお、本作中では二人の体格差はほとんどなかったですが、ダートはすくすく育って大きくなる見通しです。

好きだったんだね、体格差。

そしてダートの解像度高すぎんかチャッピー。って慄いたあの頃の私。




 執務机の前に立ったダートを一目見て、アーネストは小さく目を細めた。
「……ねえ、フリードくん。最近、なんかかっこよくなってない?」
 書類から顔を上げたまま、軽い調子で言ったつもりだった。
 だがダートは、少し考えるように視線を落としてから答える。
「鍛錬の成果です」
 それだけで終わるかと思ったのに、続けて静かに言葉を足した。
「……それとも、室長のほうが、見え方が変わったのかもしれません」
「うわあ」
 即座に口をついて出た声は、完全に本音だった。
「それ、誰に教わったの。そういう言い方」
 ダートはわずかに口角を上げる。
 昔なら見逃していたかもしれない、ほんの小さな変化だった。
「室長です」
「……自覚ないのが一番タチ悪いんだけど」
 アーネストが苦笑混じりに言うと、ダートは一歩だけ距離を詰めた。
 敬意を崩さない範囲で、それでも確実に近い。
「困らせてしまいましたか」
「してるしてる。かなり」
 そう返しながらも、目を逸らす。
「でも」
 低くなった声で、ダートが続けた。
「困ってくださるなら、嬉しいですよ」
 一瞬、執務室が静まり返る。
 アーネストはペンを置いて、ゆっくり息を吐いた。
「……ほんと、大人になったよねえ」
 そう言ってから、アーネストは少しだけ笑った。
「まあ」
 一拍置いて。
「育てがいがあったってもんだよねぇ」
 冗談めかした口調だったが、ダートは否定しなかった。
 むしろ、肩の力が抜けたように息を吐く。
「……それでも」
 静かに言う。
「昔の自分を知っている室長が、今の自分を見てくれるのが、一番安心します」
 アーネストは一瞬だけ言葉に詰まり、それから照れ隠しのように視線を逸らした。
「……ほんと、敵わないなあ」