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 ベッドに場所を変え、兄は弟の体を激しく中からこね回しては突き上げた。  アキはそんな兄の首に腕を回して口づけをねだり、のけぞっては喜びの声を上げ続けた。 「ああっ、はっ、あ、もっと、もっと、深くまで、ついてぇ」 「この淫乱め」  我慢の限界に来た兄は弟の体を真っ直ぐに責め上げながら、オーガンジーのリボンの端を引いた。 「あああっ、いく、いくぅっ」  アキが叫ぶと同時に精が腹に何度も吹き出し、兄はまとわりつくアキの体内から一気に引き抜いてアキの顔に吐き出した。  白濁まみれになったアキがうっとりと笑った。笑いながら、兄の精を指ですくってなめた。  湯で絞ったぬれタオルで顔と腹を拭いてやると、今にも寝てしまいそうなアキの頬を叩いて起こした。 「さあ、片づけだ。そうしないと二度とこの部屋を使わないぞ」 「それはいや」  よろよろとアキが起き上がって、シーツやベッドパッドの替えを出してくる。  二人でベッドを整え直し、ドレッサーの床や椅子に敷いたバスタオルを回収する。回収したものを洗濯するのは通いの家政婦の仕事だ。裸のまま汚れ物と脱いだものを持ってバスルームへ行く。  熱めにわかしておいた湯がだいぶ冷めて、ぬるい湯の好きなアキにちょうどよくなっていた。  シャワーで互いの体を流し、シャンプーし合う。  それから湯船に体を伸ばして二人で浸かった。 「きもちいい」  胸に甘えるようにしがみつく明良(あきよし)の顎を捕らえて自分の方に向けて、兄の成良(しげよし)はキスをする。 「セックスとどっちが気持ちいい?」  明良の頬が染まった。 「兄様の意地悪。それに今日はお尻がいつもより痛いです」 「春日のセックスと俺の痛いスパンキングとどっちがいい?」  明良が首に腕を回してキスをしてきた。口を尖らせている。 「兄様にぶたれた方がいい。あの人しつこい割に下手なんだもの。それに小さかったから、気持ちよくなかった」  成良は笑った。 「お前はマゾだな」 「そんな僕はいや?」  首をかしげた黒い瞳が不安に濡れたようなきらめきを放っている。  成良は微笑した。 「好きだよ。俺のアキ」 「ああっ、兄様!」  明良が口の中に舌をねじ込んで成良の舌に絡ませてくる。  時間をかけ、角度を変え、互いを味わいつくすと、欲望がまた目を覚ましていた。  互いを手で慰め合い、たっぷりと抱き合ってようやく風呂を出た。

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