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 目を開けて遥は加賀谷に告げる。 「前に言ったよな。俺はあんたが上手じゃなきゃイけないぜ。早く何とかしてくれよ。体が熱――」  唇をふさがれた。荒々しい加賀谷の舌に遥の体は小さく何度も跳ねる。 「しゃべりすぎだ、お前は」  加賀谷が苦笑混じりに言った。 「欲しければ、私を脱がせろ」 「自分の着ているものくらい自分で脱げ」  からかうように言い返しながら、遥は加賀谷の袴の紐をほどき、帯の結び目を緩める。  まとわりつくだけになっていく袴や着物を加賀谷がうっとうしそうに脱いでいく。そのたびに下から感嘆の声があがる。  その声を加賀谷はまったく気にしていないようだった。加賀谷が遥の体に手を這わせ、口づけを繰り返すので、遥もそれに身を任せて感じるままに声をあげる。 「入れる仕度をしてあるか?」  そう訊ねた加賀谷は既に確かめるように遥のそこを弄っている。 「ああ……、なかに、溶けるタイプを入れて、あっ――」  中から遥を刺激する指に遥の体は大きく跳ねてしまう。  加賀谷の指だけでそんな反応を示す体がたまらなく恥ずかしい。 「挿れるぞ」  加賀谷の手に足を大きく開かれ、抱え上げられた。その時もまだ指は遥の中にあって、遥の快楽を引き出し続けている。 「いいな」  しつこく訊かれて、遥はじれた。 「は、やく……」  その甘えたおねだりに、広間に多少の嘲りも含んだ笑いが広がった。  羞恥にかっと体が熱くなったとき、いきなり加賀谷のものが押し込まれた。  突然の衝撃に遥は悲鳴を上げた。しかし、すぐに挿れられたものが遥の快楽を導き出す。 「あっ、は、あぁ……」  あのマンションで長い期間をかけて育てられた体が快楽を与えてくれるものにすがりついた。 「いいのか?」  問いかけに素直にうなずいてしまう。 「い、い……」 「もっと激しくされるのも好きだよな?」 「す、き」  じらすように加賀谷は遥の中をこね回すように動く。その切なさに、遥は首を振ってしまう。 「どうされたいんだ?」  遥は喘いだ。 「私にどうしてほしい?」  冷静な声に促されて、遥はやっと答えた。 「もっと、深く、ついて……」 「わかった」  笑いを含んだ加賀谷の声と同時に、遥は奥まで貫かれた。  悲鳴を上げる。しかしその悲鳴はどこか淫らなものを帯びている。遥自身がそれを感じている。  でも、声を抑えられない。  加賀谷に突き上げられるたび、遥は喉をさらけ出すほどに背を逸らせ、快感にないた。

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