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【湫side】 「やっと、終わった」 これで多いなく、休日が取れる。 庭にあるテーブルに紅茶を置いて、優雅にティータイム。 お菓子は、ほんのり甘い焼き菓子を用意して、ゆっくりとした時間を過ごす。 『それ、楽しそうね…。お久しぶり…』 「…っ」 何で、写真の中から出てきているんです。 というか、何処から覗いていたかが正解な気がする。 『素敵な休日の過ごし方。一瞬、フランスの優雅な姿が出てきたわ…』 「すみません。樹様」 『別に、からかっている訳じゃないわ。素敵な映像を見せてくれて有り難う。流石、靉流の選んだ相手…』 「当の本人は、本に夢中で、俺の存在すら忘れていますよ」 そいゆう樹様も、流石は靉流の母親だけある。 抜かり無い調査と言った所か。 時折、彼が漂わす雰囲気は、父親譲りの部分があるかと思っていたが。樹様の雰囲気も纏っているんだな。 『さぁ、あの子は自分の世界に入ると、周りが見えなくなるから…。でも、ちゃんと…想っているんですよ…』 ふんわりとした表情を浮かべる彼女は、息子の事を話す。 滅多に、逢わないとは聞いていたが、様子だけは伺っているらしい。 そいゆう風に育てられてきた靉流は、少し天然が発生してしまうのは、仕方ない事だ。 時々、はっとさせられるのは目に見えている。 早く…。 逢ってみたい。 「一つ質問良いですか」 『何?』 「靉流の父親を、俺なりに想像してみたんです」 『えぇ…』 樹様、申し訳ありません。 「凄く、極悪顔になるんです。アズイ・G・フィニア卿の顔が」 『…』 やっぱり、黙った。 樹様に言ったら解決するんじゃないかと思ったら、逆だったか。 どう想像しても無理だったから、訂正出来ないんです。 俺の脳内は、拒否プラス不可能だと判断した。

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