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4ー5
過去から現代に繋げるの初めて。
母様、起きてるかな?
『母様』
呼び掛けてみた。
『…』
返事が無い。
回線は、当たっている筈なんだけど。
現代でしか、通用しないのかな。この、やり方。
過去からは…。
繋げるの難しいのかと、考えていた時に、微かに感じた母様の気。
相変わらず、澄みきった感じの雰囲気が漂ってくる。これは、僕にしか、解らない事。
『珍しい物だから、何かな?と、思ったら…靉流…』
『ご機嫌、麗しゅう御座います…。母様』
『ご機嫌…麗しゅう御座います。靉流。元気な声が聞けて、嬉しいわ…』
『僕、初めて、過去から現代に繋いでみました。母様が、教えてくれた事をやれて嬉しいです』
ふんわりと、微笑む姿が浮かぶ。
『初めての経験は大事だから。良く、出来ました。それで、どの時代に居るのかは解るけど、靉流…もしかして、興奮しているのかしら…』
脳内に、お話をしていたら、母様に当てられた。
僕の今の状態を…。
『…っ、何か、熱く弁論しようとしたら、興奮してきた』
『“グラーデン”の血筋が、呼び掛けているのかしら。でも、父君の事を語りたくって、繋げてきたのなら…興奮状態も納まる筈なんだけど。久しぶり過ぎて、血が騒いでいるのかしら…』
そっと、白い手が僕の頭を撫でる感触がした。
僕を小さな玉にした張本人は、頭を傾げながら、考え事をしている様子。
こいゆう風に…。
頭を撫でてもらえるのは、久しぶりだな。
幼き頃は、感じていた母様の手。
今では、滅多に味わえない。
『若き父様も、今の感じでしたか?』
僕は、気になっていた事を、質問した。
昔の父様と今の父様の性格上を、知りたかった。
どうやったら、女神達にモテる構成を作り上げたのかを。課題にしたかった。
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