『そうね｡若き頃の父君と､今の父君は少し､違うわね｡仕事は､相変わらず､分別するのが得意｡“フォルテッシモ”も､助かっていた｡あ､フォルテッシモというのは､冥界王族の頂点に立つ一族』 母様が話してくれる冥界王族の話｡ 『それは､父様が『もう､古い付き合いだ』と、言っていた｡歴史が長いんだよね…』 “グラーデン”の血筋の者は､フォルテシッモとは､仲が良く｡私生活でも､お付き合いがあり､腹を割って話せる仲だと､聞いている｡ 一方の､死神界での話は…｡ 『彼処には､アレの兄が居てだな』と､言葉を濁していた｡ 僕は､死神界が､冥界の何処かにあるとしか､知らない｡ なので､詳しい人が居るのかが疑問だけど､父様って､死神界の仕事をやるの多いよね｡ ちらりとしか､見てない行けど､内容が､難しいのは､文章を見て､解る｡だけど､冥界王族が､死神界の仕事に､携わるケースって､普通なのかな？ こいゆう所が…｡ 世間知らずと､言われそうだが｡ 気になってしまう｡ 僕的には､父様の家系の事で､頭が一杯だけど､仕事に関しては､少し､興味を持った方が今後の為に､繋がるだろうか｡ しかしながら､母様は天界の仕事も冥界の仕事も､させてはくれなかいから､今は､趣味に時間を使っても､大丈夫だろう｡ 『他の事を考えていた？』 『あ』 『大丈夫よ｡大方､父君が仕事するにあたり､死神界の方も関わってくるからでしょう｡でも､それは…冥界の一部に死神界が存在するから､お互いの共存のためだから、仕方ないのよ…｡現に､冥界政府では､死神も働いていますから…』 『嘘っ！冥界政府って､凄く有名な機関だよね｡本で読んだけど､色んな機関があって､配属にあたり､管理する場所が違うとか｡確か､冥界には『レテの川』が､存在するとか｡そうなると…死神界の事も､知っておくべきかな？』 瞳をキラキラさせながら､僕は､身を乗り出しそうになった｡