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それも、仕事を終わらせてだけど。 やるしかない。 僕自身が、望んできたのだから、一ミリたりとも逃す訳にはいかないと、思う。 ちゃんとしたレポートを取って、一冊の本にする。 そうこうしている間に、時間が経つのは早く、僕は、急いで父様の元へ辿り着くべく、屋敷の中へ、足を踏み入れた。 踏み入れたというより、浮いているから、潜ったが早いかな。 辺りを見渡せば、色んな骨董品とか絵が並んでいる。 『古風溢れるな』 棲んでいる人の個性が出るとは、言ったもんだ。 父様の屋敷、流石、冥界王族の名が通っているだけある。 『歴代の方々の自画像とかあると思っていたけど』 意外に、著名人の作品が飾られてあった。 センスが良いのか、はたまた感性の問題だろうか。 僕だったら、明るい光を取り込みたい。 少し、雰囲気出すぎていて、暗い感じ…。 蝋燭とか、やんわり灯火を灯している様な? よく、こいゆうのって、仕掛けがあるみたいな設定が。 多いよね。 本とかでも使われているシーンあるし。 寧ろ、仕掛けがあって、普通みたいな。 トラップ仕掛けとか…。 『母様が、仕掛けていそうなイメージ』 まぁ、それに、引っ掛かる相手は、大抵、決まっている。 『それにしても…“グラーデン”の屋敷って、広い。僕の家の倍あるよ。これは、父様を見付けるの大変そう』 彼方から、ひょっこりと、顔を出す事は、奇跡に等しい。 偶然を装っても、逢う確率が低い感じがする。 だとすれば、どうすれば良いのかを、僕は、知っていた。二階ヘ、続く階段。 つまり、踊り場を探せば早い訳で、長い廊下をスルスルと、通り抜けていけば良い。 推理的に、正しいと、思う。 廊下に並ぶ騎士の骨董品を、見ながら、踊り場ヘ、通じる場所を、探していた。

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