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5ー11

過去の自分が、軈て、目覚めるのを、うっすらと、感じた。 「あ、早くしないと…」 シエティーお母様と、話していて忘れていましたが。急がないと、伯父様が帰って来てしまう。 今日は…。 ゆっくりと、ティータイムと、決めていますの。 邪魔される訳には、いきませんわ。 「歩いて行こうと…決めていましたが…」 本当は、時空、開いた方が、手取り早いのですが、飛んで行く事にします。 だって…。 ー…時空、開いて行ったら。 シエティーお母様を、巻き込みそうで、恐いんですもの。嘗ての“弟”みたく『えへっ、姉様に、お願いして、助けてもらうから、待っててね』という、状況にはしたくないですわ。 涼しい風が…。 ー…掠めていく中。 私は、大きく、深呼吸をした。 「ついでだから、聖霊界に、影響出た時は、宜しく、お願いしますわ…」 きっと、聞こえているであろう人物に、吐いて、私は、飛んだ。 何年かぶりに、広げる羽根は、キラキラと、太陽の光を浴びて、光る。 歩くのと、違い、爽快感があって、気持ちいい。 早く、庭園に行って、ティータイムを、楽しみたい。 『お嬢様が、羽根を広げるなんて、珍しい…』 『そうかしら』 随分前に、ウリエルが、私の、羽根を広げる所に、遭遇し。 吐いた言葉である。 あの時は、たまたま、兄様の所へ、向かおうとしていた。 時間が無くって、羽根を広げて、飛ぶ事を、選んだ。 「結局、時空を開いても、何ら…問題は無かった…」 それに…。 羽根を広げた方が、問題ありよね。 天界と、冥界の間に存在する聖霊界に、影響が行くなんて。 『ソナタが逢ったのは“リリス”の第五子。それは、ソナタを、見に来たのかも知れない』 母様が言う様に、私を、見に来たとして、彼方に、得する事があるのか。 確かに、見定めをするなら。 ー…天界に、訪れた方が。 効率的。 私を、品定めするにしても、魔界で、どう噂されているのか、解らない限り、迂闊な行動は、命を、落とすと、習っていますわ。

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