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5ー14
何故か、広がる世界は、不思議と、綺麗に、秩序が保たれていた。
招かれぬ客とは?
ー…招かれた客とは?
それは、夢の中を、覗いてみて。
君にも…。
見えてくるかも知れない。
小さな小さな光の玉。
この世に、誕生するべく、愛を込めて名付けました。
“靉流・G・フィニア”。
古の血を引きし、冥界王族『グラーデン』の皇子様。
まだ、眠っている力に、少し、私の力を、注ぎましょう。
聖霊界の者達が、彼を…。
疎まない様に。
精霊達が、沢山の愛情を、注いでくれる様に。
お呪いを…。
ー…掛けておきます。
『フルーデン・ディア・アポッシモ…』
緩やかな時間の流れに反り、何時か見た夢が、貴方を、動かす。
その…。
小さな手が、父親の指を、握った時。
新たなる時代が始まる合図と致しましょう。
『カナール・ドッフェ…』
君の為に、送る。
精霊のお話を、一つ。
『私は、聖霊界へは…立ち入り出来ないもの。それは、太古の昔に、精霊の王“オベロン”と、交わした掟。それを、曲げる訳にもいかない…』
きっと、曲げてしまえば、滅びの歌が鳴ってしまう。
君が、好きな世界を、滅ぼす訳にはいかない。
『どうぞ、お解りを…。私の小さな息子“靉流”。貴方は、この星々が…重なった時に、絆を結ぶ…』
そう、頭の中に、入れておいて下さい。
ほら…。
聞こえるかしら?
温かな声が、聞こえてくるのを。
あれが、貴方のお父様の声。
ー…温かく、優しい雰囲気が、纏う。
君には、そう、聞こえるんだね。
『レティア・ソ・アラータ…』
一つ一つ、刻み込まれていく言葉は。
今は、無き…。
古代冥界語。
『ディアール・オブ・ファンシー…』
失われし、言葉は、お嫌いかしら?
『トルーク・ファンシモ・アラビートゥ…』
小さな声音で、呟く日を、楽しみにしています。
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