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一方で、先程、彼から口に出たルィーアイン・シュタインに関しては、本当に、興味が湧かないので、気にする事も無いと、思っていた。 何故なら…。 “リリス”の第五子ですし。 私には、関係ないかと。 ー…リリス。 色んな諸説がある様に、彼女は、神話の中では有名な存在。天界の神が、最初に作ったアダムとイブ。 その、アダムの最初の妻なのだから、少し、笑える話だ。 色んな魔族と関係を持った彼女は、沢山の御子を産んだ。 しかも、今はなき、七大王族だった時に存在した『テリサイ』との間に、ルィーアイン・シュタインを、授かったのだから、流石と、言うべきか。 だけど、離縁した理由が『アダムとの性行為は、飽きるのよ。毎回、同じパターンだし、早漏ではないけど…普通に…早くいかないかなって、感じ』と、並べていたが。 問題は、性行為で、離縁というのが、リリスらしい。 要するに、体勢が…。 気に食わなかっただけでしょう。 私なら、自分が、刺激された相手じゃなきゃ、契りを交わすとかしたくないですね。 「私で良ければ、セリデュク様の妹君と、踊っても構いません。ただ」 「妹が…気に入るか、どうかを心配しているのか?」 「えぇ…」 セリデュクの科白に、頷く、アルザリは、答えを待った。 「確かに、妹は、破天荒で、男性の申し込みは、断るが、それは…興味が無い場合の話。誰かに、興味を持ったら…ちゃんと、踊ってくれる。まぁ、叔父という婚約者が居るが、社交辞令という形で、彼女は、取っている…」 「…」 その、婚約者が、一番の問題じゃないですか。 私は…。 彼の匂いが、嫌です。 男性は、心の中で、そう、思いながら、主である彼の。妹の事を、想像した。 噂以上の女性だと、頭の中では、描かれるものの。 今一、パッと、出来ない。 セリデュクの父親であるセリオンと、天界を統べる神王であるギリセとの間に。 出来た第二子。

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