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「原因なら、ルィーアイン・シュタインの父親…つまり、マルマにある。彼が、妹を、からかってだな。怒らせて、聖霊界の軸が、傾いた」 マルマって…。 あの、男ですよね。 自棄に、爽やかな雰囲気を纏いながらも、チャラチャラした感じの。 如何にも、下界で言うなら『チャラ男』という部類の危ない男性ナンバーワンに違いない、女性をナンパしていそうな顔をした男。 私が…。 知る限りでは。 『はぁい!お嬢さん達、一緒に、お茶でもどう?』と、普通に、声を掛けていそうな感じです。 「それが、原因で、傾くとすれば、凄い力をお持ちで…」 「僅か、三歳で、仕出かすのは…どうかと思うが、あの時ばかりは、マルマが悪い。元々、聖霊界に、携わってはいけない掟がある。いくら、母様の遺伝も継いでいるからとはいえ、妹は、父様の遺伝が強い。だから、聖霊界には、キツ過ぎる」 「マルマ卿が、何を言ったのかは知りませんが、私なら…抑えますね。力の制御のストッパーとして役目を果たします…」 「そのくらいの勇気ある者が居たら、妹も、安心だろうな。しかし、相手がな」 まぁ、あの叔父貴なら、ストッパーとして、役に立つのかも不明ですが。 あくまで、私ならという話です。 どの道、お逢いしてみないと、彼女の本質が解らない。 いくら…。 主の妹だからといって、媚を売る真似をしたら、失礼に値します。 紳士としての心得は、常に、養わなければいけないもの。 下手に動けば、取り返しの付かない事になる。 「相手に、不服あるなら、当に、白紙になっているでしょう…」 「それを…切に願っているよ。妹には、自分が選んだ相手と、結ばれて欲しい。だけど、生まれる前から決まっていたとなれば、覆すのも難しいだろう」 どんでん返しが、起きない限りは、難しいだろう。 非の打ち所が無い相手だからこそ、胸糞悪い感じがして、嫌なんですけどね。

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